テーマ⑥ 進化計算
進化計算
進化計算は,生物の進化のメカニズムをまねてデータ構造を変形,合成,選択する手法である.この方法により最適化問題の解法や有益な構造の生成を目指す.進化計算の代表例が,遺伝的アルゴリズムと遺伝的プログラミングである.
【参考資料】■S3 群(脳・知能・人間)-- 4 編(ソフトコンピューティングとニューラルネットワーク)「3 章 進化計算」http://www.ieice-hbkb.org/files/S3/S3gun_04hen_03.pdf より引用
孔雀の羽はなぜあんなに無駄に美しいのか?
キリンの首はどうして長くなったのか?
働き蜂は自分で子供を生まずにどうして女王蜂に奉仕するのか?
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これらの謎に迫っていくと、生物が進化の過程である種の最適化問題を解いていることが分かる。こうした考えをもとに効果的な計算手法を実現することが、進化論的手法の目的である。この手法は、最適化問題の解法、人工知能の学習、推論、プログラムの自動合成などに広く応用され、自然に学ぶ問題解決(Problem Solving from Nature)を目指すものである。
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進化論的手法は、生物の進化のメカニズムをまねてデータ構造を変形、合成、選択する手法である。この方法により、最適化問題の解法や有益な構造の生成を目指す。
例えば、飛行機の設計の場合、飛行機などのもの作りで大切なのは必ずしも新奇な物を作ることではない。独創的な天才肌の職人は確かに必要だが、多くの場合奇抜なデザインは成功しない。それよりも重要なのは、過去の設計物のマイナーチェンジ、合成、そして取捨選択である。これはまさにWright兄弟らの飛行機の設計に用いられていた原理である。上で述べた過程は、生物の(遺伝子の)突然変異、交差、及び選択淘汰と同じである。
つまり、人間は知らず知らずのうちに生物の進化の考えを導入し、最適な人工物の設計に用いていたのです。
【参考資料】進化型計算手法とは http://www.iba.t.u-tokyo.ac.jp/rs/index.html より引用
最適化問題
#テーマ6