ソフトコンピューティング
計算機科学、人工知能、機械学習、さらには他の工学分野の計算技法の集成であり、非常に複雑な事象の研究・モデル化・解析を行うものである。ターゲットとなる事象は、例えば、従来的な手法では低コストで対処できないこと、あるいは従来手法では解析できないこと、さらには完全な解法が見つかっていないことなどである。従来の手法では、比較的単純な系しかモデル化できず、正確な解析もできなかった。生物学、医学、人文科学などといった分野の扱う系は複雑であり、それまでコンピュータを使った数学的かつ解析的な手法では扱いにくかったのである。もちろん、系の複雑さは相対的なものであり、従来的な手法が役に立たないということを言っているわけではない。
ソフトコンピューティングに含まれる主な分野
ファジーシステム (FS)
進化的計算 (EC)
進化的アルゴリズム
群知能
確率的な考え方
ベイジアンネットワーク
カオス理論
出典:坂和正敏, 馬野元秀, 大里有生編, 『ソフトコンピューティング用語集』, 朝倉書店, 1996.