t検定
概要
  母集団が正規分布に従う際の、平均値に関する検定。
一群の検定
$ t_0=\frac{\overline{x}-\alpha}{\frac{s}{\sqrt{n}}}
$ \overline{x}は標本平均、$ sは標本の標準偏差、$ nは標本数で、自由度は n-1 である。
母集団の平均値がある特定の値$ \alphaに等しいかどうかの検定統計量。
   例:「水曜日のカレーは平均300gなのか?」
関連のある二群の平均値の差の検定
$ t_0=\frac{\overline{x-y}}{\frac{s_{x-y}}{\sqrt{n}}}
$ \overline{x-y},$ s_{x-y}はそれぞれ二群の差の標本平均、標準偏差で、自由度は n-1 。
2つの母集団の平均値に差があるかどうかの検定の中でも、
   その2つの母集団に関連や対応がある場合の検定統計量。
二群の平均値の差を標本とし、その平均値が0に等しいかどうか一群の検定を行う。
   例:「10分の勉強前後でテストの平均点に差はあるのか?」
独立二群の平均値の差の検定(等分散の場合)
$ t_0=\frac{|\overline{x}-\overline{y}|}{\sqrt{u_e(\frac{1}{m}+\frac{1}{n})}}
$ u_eは2つの群を合わせた分散の推定値であり、
   $ u_e=\frac{(m-1)u_x+(n-1)u_y}{m+n-2} で算出される。
$ u_x,$ u_yはそれぞれ群の不偏分散、$ m,$ nはそれぞれ群の標本数で、
   tの自由度は m+n-2 である
2つの母集団の平均値に差があるかどうかの検定の中でも、
   その2つの母集団が独立したもので分散が等しい場合の検定統計量。
分散が等しいのかどうかはF検定などを用いる。
独立二群の平均値の差の検定(等分散でない場合)
$ t_0=\frac{|\overline{x}-\overline{y}|}{\sqrt{\frac{u_x}{m}+\frac{u_y}{n}}}
自由度は $ \frac{(\frac{u_x}{m}+\frac{u_y}{n})^2}{\frac{u_x^2}{m^2(m-1)}+\frac{u_y^2}{n^2(n-1)}} で、
   整数値になることは稀であるから小数部を切り捨てることが多い。
2つの母集団の平均値に差があるかどうかの検定の中でも、
   その2つの母集団が独立したもので分散が等しくない場合の検定統計量。
Welchの検定という。
#テーマ4