PMとしてユーザーからの要望やご意見をどのように見ていくか、そしてそれをどうインサイト獲得に繋げるか
前提として、「ユーザーにもっと価値を届けたい」という考えがあり、そのためにユーザーの要望に対して真剣に目を通し、洞察を得る。
洞察を得るためには様々な観点で多角的に、かつなぜなぜを繰り返し深層心理まで到達することが重要
文字通りに言葉を受け取っても情報量としては少ない
注意点としては、量があって初めて質も得れる。
1人を深く洞察し続けるより、100人に浅く聞いて、その上で改めて全体を深く見ていくことが大事。とはいえ、虫の目、鳥の目、魚の目を使い分けること。
どんな観点があるか改めて列挙してみる
ヘビーユーザーかライトユーザーか
プロダクトをどのくらい使い慣れているユーザーかによって要望の”見方”が変わる。
同じある機能に対する要望があったとしても、ヘビーユーザーであれば何回も使っても理解ができないと捉えられるし、初見のユーザーであれば直感的に理解できない(学習すればもう忘れる)という捉え方ができる。
これにより、ユーザーのフェイズに応じた手段を検討できる。
業種
当然ながら業種は大事な観点だ。
vertical なsaasとかだったら話は違うかもしれないが、horizontalなsaasであればどの業種のユーザーからの要望かは大事
これは業種特有の慣習、ルール、使用状況、ステークホルダーが起因だからかもしれない
現場仕事だとオフライン通信できて欲しいとか
この法令に合わせた機能が欲しいとか
職種
職種も大事
人事とか経理とか
特定の職種しか利用しないサービスだったとしても、そのサービスを使ってどうなっているのか経営陣に説明したり、とROIを他職種に説明できるかどうかは一つ重要な観点
この場合、職種の仕事を業務フローとして理解しないとそもそも要望を理解できない可能性が高い
同じ社内の職種のメンバーにヒアリングして同様な要望が出るかどうかも確認する必要がある
出ない場合はその会社だけなのか、はたまた一般として必要な機能なのか。後者であればROI高めの機能になり得そう
国籍
国籍も一つ重要な観点だ
日本特有の慣習かそうでないかなど、どの国の人に対してアプローチしているのかも重要
加えて、国際化対応しているプロダクトかどうかも前提として重要
英語ユーザーだけからくるのか、日本では来ないのか、なぜなのか、機能としての不備なのか、文言の問題なのか
管理者かエンドユーザーか
管理者とエンドユーザーで全く要望の見方が異なる。というより、同じ要望は来ない
管理者
導入した張本人(チーム)
ROIを経営陣に伝える必要がある
社内にプロダクトを浸透させたい
積極的
エンドユーザー
会社が使っているから使う
とはいえ、管理者と定期的にコミュニケーション
業務に必要、効率化が大事
消極的
母数
該当機能の母数を理解しよう
顧客の1人が使う機能なのか、10人が使う機能なのか、利用可能ユーザー全員が使う機能なのかによって考え方が異なる
そうすると、10の同じ要望があったとしても10/nの割合のユーザーが感じることとなり、どのくらいのペインなのかがわかる
緊急性
これがないと日々の業務が回らないのか、はたまた年一回やるどうでも良い作業(ただし確定申告などは法令上絶対やらないといけないので頻度だけ見るのはちょっと違う)なのか、によって要望の捉え方が異なる
頻度やクリティカルさによって必要度合いが異なるので、ニーズの大きさが異なる
最大公約数的なROIの高い機能を考える上での見方で見てきた。しかし、それが必ずしも良いとは限らない。
フェーズによってはこのお客様だけに刺さる機能も必要かもしれないし、このシーンのユーザーだけ想定した機能とかも必要かもしれない。正解はないので、都度確認する必要はある。
また、プロダクトアウトな考え方も発想の転換として重要。たとえばAIとの連携など。
しかし、基本的には最大公約数的な機能で見ていくのが筋な気がする。