千葉県匝瑳市木積地区の藤箕を題材とした環境学習コンテンツ
布施 映里奈
千葉県匝瑳市木積地区に伝承される藤箕づくりは重要無形文化財に指定された伝統工芸である。安価な工業製品に代替されつつある藤箕づくりを、地域資源として認知・継承していくためには、若年層に対する教育的活動が重要である。他方、自然素材による伝統工芸は、環境学習の教材として優れている。以上を踏まえ、本研究は藤箕を題材とした小学生向けの環境学習コンテンツを提案をした。45分授業1コマを使用するもので、藤箕づくりの編組作業を想起させる「からくり」に着目した2つの形式のツールを用いる。1つは、各自組み立て式の折り紙からくり「六角返し」2種(藤箕づくり、リサイクル)で、授業の進行に合わせ、それぞれの3つの情報面を折り返しながら、記入やシール貼付をしていく。もう一つは、教師が授業のまとめに使用する木製オートマタで、ハンドルを回すと3面のステージ(藤箕、材料、土に還る)が回転する。透明アクリルに挟まれる背景と情報表示用支柱は取り外し可能で、他の授業でも利用できる。
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