過当競争
一般に市場(しじょう)における競争が度を越している状態
主として大企業相互間で行われるマーケット・シェア(市場占有率)の維持、拡大のための競争であり、これが設備投資競争や販売合戦を生み出す。価格引下げや製品開発のような利点もあるが、重複投資のような欠点も小さくない。第二は、中小企業相互間で行われる生存競争で、目先の利益のために低い生産条件と労働条件を競い合い、共倒れ的現象に陥る状態をいう。第三は、外国市場に対する輸出競争であり、とくに国内市場が不況になると、活路を外国市場に求める集中豪雨型の出血安売り輸出が多くなり、貿易摩擦の原因となる。自由主義経済をとる限り、過当競争の可能性はなくならない。