バイヤールの〈書物〉-〈図書館〉観
ここでの書物
まず、通常の本のこと
さらには、人と人の間に置かれていて、他者との対話や自己の内省を媒介する、分節化された意味の投射体のようなもの まず、通常の施設のこと
さらには、上記投射体が、個人の実存と社会の規範や他者との関係の中で配置され、新たな意味を創発し続けるための、重層的な認識の場 ——と考えられる。
3つの〈書物〉、3つの〈図書館〉
〈内なる書物〉-〈内なる図書館〉
〈読書〉が始まる前からそこにあり、新しいテキストを迎えるための受け皿でもある
個人的・(ほぼ)無意識的
〈内なる図書館〉は、〈共有図書館〉の下位に分類されるべき集合体で、個人の中の意味の集合
テキストを通して自己投影する。
テキストが、著者のものから読者のものへと引き寄せられる
フロイトに由来する語(遮蔽想起)だが、防衛規制としての「投影」とは異なり、創造の契機と解釈される 社会的・制度的
特定の文化圏や社会において、「これは読むべき価値がある」とか「これはこういう内容だ」と合意されていることの集合体
〈幻影としての書物〉-〈ヴァーチャル図書館〉
〈書物〉について語るとき/語り合うときに立ち上がるもの
投影によって生まれた個人的な体験が、他者に(あるいはその時の対話の文脈)に触れることで、さらに変容し、当初のテキストから離れて一人歩きを始めた状態
〈書物〉そのものを理解することは原理的に不可能であり、我々は偏見を通して理解する。
対話的・流動的
新たな意味が生成される