CUDOS規範
科学者集団に共有されているエートスのこと。
Communism
公有主義
「共産主義」という政治的な意味合いを避けるため、現代ではCommunalismが使われることが多い
科学的知識や成果 scientific goods は、発見者が私有せず、科学者共同体の全体の共有財産であるべきという規範。
Universalism
普遍主義
科学的な主張や成果の正当性は、提唱者の人種、国籍、宗教、性別、社会的地位などの属性にかかわらず、あらかじめ定められた客観的な基準によって評価されるべきという規範。
Disinterestedness
無私性
科学者は、「知識拡張」という科学全体の利益のために研究活動を行うべきとする規範。
個人的な利益、名声、政治的信条などの利害関係から離れて、客観的かつ公正に研究を行わねばならない
Organized Skepticism
組織的懐疑主義
科学者共同体全体として、体系的かつ制度的に、科学的主張を批判的に吟味するメカニズムが備わっているべきであるという規範。
単に「個人的に疑う」というレベルを超えたもの
(1942) The Normative Structure of Science
第二次世界大戦最中のアメリカで、科学の発展が民主主義社会といかに結びつくかを問い直す文脈で発表された 全体主義が台頭する中で、科学が政治的イデオロギーや国家の目的に利用されて科学的な真理が歪められる恐れが増大していた時代背景 マートンは、科学がその独立性と客観性を保ち、社会に貢献するためにはどのような規範が必要かを考察した 最後の‘S’は、Skepticismを強調するために後継研究者が付け加えた