ケアの共同性論
人間が誰しも抱える脆弱性(被傷性)や相互の依存関係を出発点とし、家族の再編をも含め、「誰もが放っておかれることのないよう、関係の網の目を維持し、世界全体に配慮する『ケアに基づく社会構想』」のこと。
互いの「依存関係や脆弱性」を認め合う
ケアの倫理(ギリガン)
カントやロールズのような正義を重視する倫理に対して、「人間は関係性の中にあり、傷つきやすく、相互に依存し合っている存在である」という前提から出発。
道徳の核を、目の前の具体的な他者のニーズに応答し、関係性を維持することに見出す。
ケアの共同性(論)
私的領域に、ケアする/されるの関係が押し込められていることを問題視。
その実践を特定の家族(女性)の自己犠牲に封じ込めず、社会の制度設計や関係の網の目としてマクロに再編しようとする社会システムとして構想する。
リベラリズムが構想する共同性(社会契約、分配的正義、市民社会のあり方など)を、ケアの視点からどのように設計し直すか? という制度的・構造的な作為の政治としての議論を展開。
contingency
ref. 山崎望(2019)「「成熟社会論」から「ケアの倫理とラディカルデモクラシーの節合」へ」
アーレント的には——
こうしたケアは労働の域か? あるいは、
world alienationへの対抗なのか?
関連
ベンハビブ
Political Ethics of Care / Caring Democracy(ジョアン・トロント)