偽りのなき世なりせばいかばかり人の言の葉うれしからまし
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もし、私たちの関係が嘘偽りのないものだったなら、あの人の言葉がどれほどにうれしかったでしょうか。けれど……
この歌は古今和歌集の仮名序にも現れますが、そこでは恋の歌としては扱われていません。恋の歌として解する場合には「世」は男女関係のことを表します。 「……せば……まし」は反実仮想の推量。「もしも……だったら、……だったであろうに」として、現実に反することを仮定します。「偽りのなき世」ではないと作者は思っているのです。 いつはりの なきよなりせば いかばかり ひとのことのは うれしからまし
いつわりの なきよなりせば いかばかり ひとのことのは うれしからまし