あな恋し今も見てしか山賤の垣穂に咲ける大和撫子
https://img.hyuki.net/20191203195633-35fc1329d3281076.jpg
ああ恋しい。いまも逢いたいなあ。山里の家の垣根に咲いている大和撫子のように愛しいあの娘に。
「あな」は「ああ」の意。感情が高まったときに発する言葉で、形容詞の語幹(シク活用の場合には終止形)が続く(ここでは「恋し」)。 「見てしか」の「てしか」は実現が困難なことに対する願望を表す終助詞(「て」+「しか」が一語になった)。「見てしか」は「逢いたいなあ」 あなこひし いまもみてしか やまがつの かきほにさける やまとなでしこ
あなこいし いまもみてしか やまがつの かきほにさける やまとなでしこ