11万円をふるさと納税してiPad貰ってみた(シミュレーション)
ASCII「ふるさと納税でアップルiPadを貰おう!」
ふるさと納税でiPad!?
ふるさと納税の返礼品合戦は、変な仕組みだなと感じていたので分析してみました。
ふるさと納税の返礼品でiPadを貰った場合に、誰がどれぐらいの収支になるんでしょう?
記事にあるiPad 「iPad 9.7インチ Wi-Fiモデル 32GB」 (定価37800円)の場合でシミュレーションしてみます。
(面倒なんで消費税は無視)
https://gyazo.com/fd71938c67f960f835239f748088835b
登場人物
住民 (記事にある年収が700万円以上想定)
居住自治体
ふるさと納税される自治体
Apple
ふるさと納税紹介サイト
それでは、シミュレーション開始!
住民
- 11万円。
+10万8000円 本来支払う住民税が10万8000円安くなる。
+ iPad6 (37,800円相当)
合計 +35,800円
居住自治体
- 10.8万円 住民税が持ってかれる (もし横浜市在住の場合、住民税は約48.1万円。約20%減)
ふるさと納税される自治体
+ 11万円
- 手数料10% 11,000円
- iPad6 (37,800円相当)
合計 +61,200円
Apple
合計 +37,800円 (iPad6売り上げ)
ふるさと納税紹介サイト
どこも10%ぐらいの手数料を取っているそう。
合計 +11,000円 (手数料)
考察
仮にiPadが返礼品だった場合、ふるさと納税された額のうち約45%が関係する企業に流れている。
ふるさと納税した場合と、通常の納税された場合を比べて経済効果は変わるのだろうか?
居住自治体に納税した場合でも、そのお金は何らかの公共サービスで利用されるはずなので変わらないのではないか?
でも、経済効果のある場所や企業は変わる。
住民、返礼品を提供している企業、紹介サイトへ偏るとも言える。
まとめ
お得な返礼品がなかったら誰も寄付しないだろう。なので、より多くの寄付を得るためには、返礼品合戦に陥るのは必然。
でも、高価な返礼品になると関係する企業へ流れるお金が増えて税金が減ってしまう。
現状は思い切って企業にお金を流した自治体が勝つ、本末転倒な感じになっちゃってる。
でも、政府が言うようにある程度にとどめてしまったら、寄付金が集まらなくなる。
ジレンマなので、そもそもあんまりいい仕組みじゃないな…。