入札は安かろう悪かろうになりがち
あなたなら、3万5千円のAndroidタブレットと3万7千円のiPadだったらどちらを買いますか?
Googleはタブレット撤退 なんて言われちゃうぐらいAndroidタブレットはOSのサポートも微妙な状態が続いているんですが、入札の場合は仕様を満たしていればAndroidの方が価格が安いので勝ってしまいます。ほんとうに純粋な価格競争なんです。 では、仕様書にiPadやロイロノート・スクールって書いておけば問題ないじゃないかとおもいますよね?
でも書けないんです。一般競争入札の場合にはなるべく製品指定をするなと省庁からお達しが出ています。製品指定ばかりになってしまうと競争が起きずらくなって落札価格あがっちゃうからという理屈です。購入価格を下げるための一般競争入札だから当然と言えば当然です。
一般競争入札以外に「プロポーザル方式」という別の入札方式もあります。仕様書に合った具体的な物品を業者さんから提案して、価格や機能面、実績など複数の評価軸で評価し落札業者を決定します。でも、一般競争入札に比べて手間が多いからか額が大きい案件しかやりたがりません。
では、実際にどうしているかというと、本当は欲しい製品にしかできないような機能を仕様書に盛り込んで、入札業者さんに”察して”もらうとい涙ぐましい努力がされています。
iPadがほしいのであれば、「Garagebandに相当するソフトが使えること」など、WinタブやAndroidではできない仕様をいれます。ロイロであれば、カードつなげて発表できるとかそれを提出できるなどなど。
でもソフトやiPadの良さなんて10行やそこらの文章で表せますか?
その隙をついて、仕様書に書かれる仕様を真似して製品を作るのもこの業界ではよくある話です。
仕様満たしていて卸値を業者間で差をつけてくれるなら、そっちの方が業者さんもいいですしね。
学校の先生方が導入後にこれじゃない~と言っても後の祭りです。
5年間はそのこれじゃないで頑張るしかありません。そういう場合、死蔵されるんですけど。死蔵されるのがデフォルトなんで問題にもならないという…悲しい現実。
最近あったある自治体の導入案件では、明らかに仕様を満たしていないソフトがロイロの代わりに導入されていました。そんな機能ないですよね?と聞いても営業の人が”できる”っていえばそれで通ってしまうそうです。その後、誰もチェックしないので、実はなんでもありっていうことが判明しました。
あとあとばれると問題になるんでしょうけど、波風立てたくないですもんね…。はぁ…。