かくて“自由”は死せり
~ある新聞と戦争への道~
このNHK特集突っ込んでて面白かった。
平和で安定していた大正・昭和初期から、なぜ日中戦争・太平洋戦争へと様変わりしてしまったのか。ほんの10年足らず。長年疑問だったのでその一面を知ることができた。
大正デモクラシーで民主主義がはじまる
ロンドン軍縮会議が成功。国民は長い平和へと繋がると歓迎。
しかし、内閣や議会に軍縮する権利などなく、天皇の「統帥権」を犯す越権行為と軍拡派の右翼系新聞(日本新聞)が突っ込む。天皇をないがしろにしていると。
これを野党が政争に利用。鳩山一郎…。
天皇の総帥権を軍部がいいように使い始める。
一方で、汚職などによる政治不信。
226事件、血盟団事件などテロリズムによるまじめに議論をしていると危ないという空気感。
このままではどうにもならないという閉塞感からの民族主義
満州事変
日中戦争
太平洋戦争
陸海軍など各ステークホルダーたちの組織を守るための最小公倍数的な選択肢が開戦だったそう。日本らしい…。
感想
民主主義に慣れていない国民。
天皇制と議会政治の優先度がはっきりしないという脆弱性を民族主義者につかれたシステム的な問題。
1回失敗するのが必然に思えてしまった。
いまのところこの脆弱性は修正されているように思えるが、政治不信による投票の放棄、テロリズムに屈しない、日本型のすぐ組織守りだす性質とか気を付けてかないとね。