津田左右吉
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(つだ そうきち、1873年(明治6年)10月3日 - 1961年(昭和36年)12月4日)は、20世紀前半の歴史学者である。『日本書紀』『古事記』を史料批判の観点から研究したことで知られる。~戦後、津田自身の戦前における弾圧の経験とあいまって学界に迎えられ、皇国史観を否定する“津田史観”は第二次世界大戦後の日本史学界の政治的主流となり、敗戦による価値観の転換を体現するものとなった。~『古事記』や『日本書紀』、特に神話関係の部分は後世の潤色が著しいとして文献批判を行った。~日本史の坂本太郎や井上光貞は、津田らの研究が「主観的合理主義」に過ぎないという主旨の批判を行っている。但し、坂本や井上をはじめ戦後の文献史学者の多くは、津田の文献批判の基本的な構図を受け入れており、一般に継体天皇以前の記紀の記述については単独では証拠力に乏しいと見ている。歴史学界の外部からは、津田が歴史史料以外を信用せず、考古学的・民俗学的な知見を無視したことに批判がある。