長々し夜は弱りゆく虫の声を  冷たき枕に顔を埋め聞く
照滴064
本文
長々し夜は弱りゆく虫の声を  冷たき枕に顔を埋め聞く
形式
#短歌
カテゴリ
#6.情愛・人間関係
ラベル
#夜 #虫 #恋愛 #孤独 #秋 #涙 #喜怒哀楽
キーワード
#夜 #虫の声 #冷たい枕 #孤独 #胸痛
要点
長い夜、弱まる虫の声を聞きながら、思いを胸に秘める情感。
現代語訳
晩秋の長い夜、弱っていく虫の声を、涙で冷たい枕に顔を埋めて聴く。
注釈
虫の声:秋の象徴、儚さや無常の感覚
冷たき枕:孤独や寂しさの表現
解説
夜の静寂と孤独の情景を通じて、心に残る思いや情愛の感覚を描く。
深掘り_嵯峨
孤独と無常の寂寥感を詠んだ歌です。「長々し夜」という孤独の時間の中で、「弱りゆく虫の声」という衰退と無常の音を、「冷たき枕に顔を埋め」という内省的で寂しい姿勢で聴いています。個人の悲しみと自然の無常が深く響き合い、秋の終わりのような静かな絶望感が漂っています。