罪ゆえのいたみを秘めて生きていく 磨き磨いて艶の出るまで
照滴020
本文
罪ゆえのいたみを秘めて生きていく 磨き磨いて艶の出るまで
形式
#短歌
カテゴリ
#2.修行・実践
ラベル
#修行 #精神
キーワード
#罪 #痛み #磨く #艶 #成長
要点
苦しみや罪の意識を抱えながらも、修行を通じて自己を磨き上げる姿を描く。
現代語訳
罪による痛みを胸に秘めて生きながら、心身を磨き続け、艶が出るまで努力するのだ。
注釈
罪ゆえのいたみを秘めて:過去の過ちや業(ごう)によって生じた心の傷や苦痛を隠しながら。
磨き磨いて:修行や鍛錬の比喩。自己の内省を絶え間なく続けること。
艶:完成や成長の象徴。単なる清浄に留まらず、輝きや深みを持った悟りの境地、あるいは人間的な円熟。
解説
修行や実践を通して、苦悩を自己成長に変える過程を描いた短歌。内面的な努力の継続性と精神の成熟を象徴している。
深掘り_嵯峨
過去の罪や業を否定したり消滅させたりするのではなく、それごと抱えて生きていくという、現実的な求道の姿勢を詠んでいます。
「罪ゆえのいたみ」は、修行の原動力となり、「磨き磨く」ことで、その苦悩の経験が「艶」という深みや人間的な魅力に昇華されることを示唆しています。清らかさと人間的な深さが両立した、仏教的な人生観が凝縮された一首です。