百万の悪業須臾に消しぬらん ただ一遍の光明真言
照滴044
本文
百万の悪業須臾に消しぬらん ただ一遍の光明真言
形式
#短歌
カテゴリ
#3.信仰・信心
ラベル
#信仰 #真言 #光 #清浄
キーワード
#悪業消滅 #光明真言 #功徳 #短時 #祈り
要点
真言の力であらゆる悪業が瞬時に消えることを表現。
現代語訳
百万の悪業も一瞬で消えるだろう。ただ一遍の光明真言によって。
注釈
百万の悪業(あくごう):無数に積み重ねた悪い行いや煩悩。
須臾:ごく短い時間
光明真言:真言密教の代表的な真言。仏の光明を呼び起こし、罪障を消滅させる力を持つとされる。おん・あぼきゃ・べいろしゃなう・まかぼだら・まに・はんどま・じんばら・はらばりたや・うん。
解説
密教における真言の絶大な功徳を短歌で表現。瞬時に悪業が消えるという思想は、修行者の信仰体験を象徴的に示す。
深掘り_嵯峨
真言の絶大な功徳と救済の力を詠んだ歌です。「百万の悪業」という重い過去の負債も、「ただ一遍」という一瞬の、真摯な真言念誦によって「須臾に」消滅するという、仏の慈悲と真言の超越的な力を讃えています。
これは、複雑な儀式や長い修行を経なくても、清らかな心で真言を唱えれば救われるという、密教における救済の即効性を力強く表現しています。