留まれと散りゆく桜に思えども 散り急ぐさま齢(よわい)の如し
滴塵023
本文
留(とど)まれと散りゆく桜に思えども 散り急ぐさま齢(よわい)の如し 要点
現代語訳
留まってほしいと散る桜に思うが、その急ぐ様子は人の老いのようだ。 注釈
留まれと:散らないでほしいと。
散り急ぐさま::急いで散っていく様子。
解説
自然描写と人生哲理の融合。桜の散る速さは人の生の儚さを象徴し、無常観を深く印象付ける。短歌形式により感情と景が緊密に結びつく表現となっている。 深掘り
滴塵022で願ったことが叶わず、桜は無情にも散っていく現実を描写しています。