深き淵臨みて恐れず 薄氷(うすごおり) 構えて履(ふ)むや密教行者(詩経小雅「小旻」、カータカ・ウパニシャッド 第1篇第3章 第14節)
照滴060
本文
深き淵臨みて恐れず 薄氷(うすごおり) 構えて履(ふ)むや密教行者
(詩経小雅「小旻」、カータカ・ウパニシャッド 第1篇第3章 第14節)
形式
#短歌
カテゴリ
#8.比喩・諷刺・諧謔・引用
ラベル
#修行 #密教 #引用 #比喩 #古典
キーワード
#薄氷 #密教行者 #勇気 #深淵 #履む
要点
危険な状況に臨む密教行者の勇気と慎重さを詩経やウパニシャッドから引用して表現。
現代語訳
深い淵に臨んでも恐れず、薄氷の上を慎重に踏みしめるように、密教行者は修行する。
注釈
深淵・薄氷:危険や試練
密教行者:修行者の象徴
引用元:詩経小雅小旻、ウパニシャッド
解説
修行や試練における慎重かつ勇敢な態度を古典的引用を用いて示す。
深掘り_嵯峨
密教行者の厳粛な覚悟を詠んだ歌です。「深き淵」(生死の苦海)を恐れず、「薄氷」(極めて危うい状況、修行の厳しさ)を慎重に(構えて)踏みしめて進むという、また剃刀の刃の上を渡るが如き、密教修行の持つ危険性と、それに対する行者の緊張感に満ちた強い意志を表現しています。