春の夜の薫る帳の裡寒く 待つや月の出君の訪い
照滴045
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現代語訳
春の夜、薫る帳の中はまだ寒く、月の出を待ちながら君の訪れを待っている。 注釈
薫る:香を焚き染めてある。または書物(読書人の家を「書香の家」という) 解説
春の夜の美しさと恋心の切なさを重ねる短歌。月や寒さを通して待つ心情を情感豊かに表現。 深掘り_嵯峨
満たされない愛と孤独を、美しい情景と内面の寂寥感の対比で描いた歌です。「薫る帳」という華やかな外の世界にいるにもかかわらず、心は「裡寒く」、孤独を感じています。