惜しめども散りゆくものと知りながら  なほ待ち遠し 花開く時
照滴076
本文
惜しめども散りゆくものと知りながら  なほ待ち遠し 花開く時
形式
#短歌
カテゴリ
#5.自然・風景
ラベル
#花 #春 #自然現象
キーワード
#散りゆく #花開く #待ち遠し #惜しむ #自然現象 #儚さ
要点
散ってしまうことを知りつつも、花が咲く瞬間を心待ちにする心情。
現代語訳
花が開けば散ってしまうと分かっているが、それでもなお花が咲く時を楽しみに待っている。
注釈
花の散る儚さは自然の無常を象徴
待ち遠し:希望や喜びの感情
解説
自然の移ろいと人の心を重ね、無常を知りつつも希望を抱く短歌。
深掘り_嵯峨
無常の受容と希望の希求を両立させた歌です。「散りゆくものと知りながら」という無常の理解(諦念)があるにもかかわらず、「なほ待ち遠し」と、「花開く時」という一瞬の美を強く希求しています。悲しい結末を知っていても、その瞬間を喜びと期待を持って待つという、人間的な情熱と生命力の肯定を表現しています。