土中三年蓄露眠 樹上三日化仙謳 君不知也世明明 冬到来則雪深深
照滴027
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要点
現代語訳
土の中で三年露を蓄え眠り、樹の上で三日仙人のように羽化して歌を謳う。土の中では、外の世界が明るいことを知らず、冬が来れば雪深いということも知らない。(そのように、俗世においては悟りの世界のことを知らないのだ) 注釈
蓄露眠:自然の中でじっと力を蓄える。露(生命の源)を蓄えて眠る。 世明明:(土中にいた時は)世界が明るいということを知らない。また「明明」はセミの鳴き声「ミンミン」を模したもの 冬到来則雪深深:冬が来ると雪は深くなる。
解説
深掘り_嵯峨
後半二句は、世俗の無知と真理の厳しさを対比させています。「世は明明」(真理は明らか)であるにもかかわらず、人々は知らずに生き、やがて「冬到来」(試練、無常)が来て初めて真理の厳しさ(雪深深)を思い知る、という警句的なメッセージが込められています。