貞観政要
#中国 #唐 #呉兢 #太宗 #貞観 #目次
全10巻40篇(バージョンにより構成はかなり違う)
貞観政要序
https://zh.wikisource.org/wiki/貞觀政要序
貞観政要本文
https://zh.wikisource.org/wiki/貞觀政要
貞観政要wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/貞観政要
貞観政要_目録
貞観政要_解説
貞観政要13☆解題
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/817085428
貞観政要_爆走
貞観政要0☆序文
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816468599
貞観政要1☆君道・政体
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816503672
#1_1
若損百姓以奉其身,猶割股以啖腹,腹飽而身斃:若し百姓を損じて以て其の身に奉ぜば、猶お脛を割きて以て腹に啖わすがごとし。腹飽きて身斃る
若安天下,必須先正其身,未有身正而影曲,上治而下亂者:若し天下を安んぜんとせば、必ず須らく先ず其の身を正すべし。未だ身正しくして影曲がり、上理(おさ)まりて下乱るる者は有らず。
傷其身者不在外物,皆由嗜欲以成其禍:其の身を傷る者は、外物に在らず。皆、嗜欲に由りて、以てその禍を成す
古者聖哲之主,皆亦近取諸身,故能遠體諸物:古者(いにしえ)、聖哲の主は、皆な亦た近く諸(これ)を身に取る。故に能く遠く諸(これ)を物に体す
未聞身理而國亂者:未だ身理(おさ)まりて国乱るる者を聞かず
#1_2
君之所以明者,兼聽也;其所以暗者,偏信也:君の明らかなる所以の者は、兼聴すればなり。其の暗き所以の者は、偏信すればなり。
それ聖人は天下を以て耳目と為す、故に聡明なり。庸君は近習を以て耳目と為す、故に暗蔽なり。明暗の分は、ただ遠近大小にあるのみ(本文ではなく范祖禹の評)
#1_3
草創與守文孰難:草創と守文と孰れか難き
殷鑒不遠
#1_4
譬之負薪救火,揚湯止沸,以暴易亂,與亂同道:譬えば薪を負いて火を救い、湯を揚げて沸を止むるが如し。暴を以て乱に易(か)え、乱と道を同じくす
得難くして失い易し
求木之長者,必固其根本;欲流之遠者,必浚其泉源;思國之安者,必積其德義:木の長ぜんことを求むる者は、必ず其の根本を固くす。流れの遠からんことを欲する者は、必ず其の泉源を浚(ふか)くす。国の安からんことを思う者は、必ず其の徳義を積む
居安思危,戒奢以儉:安きに居りて危うきを思い、奢を戒むるに倹を以てする
伐根以求木茂,塞源而欲流長:根を伐りて以て木の茂らんことを求め、源を塞ぎて流れの長からんことを欲する
莫不殷憂而道著,功成而德衰:殷憂して道著れ、功成りて徳衰えざるは莫し→最初は非常なる憂慮によってその道が世に顕われ、一たび功が成った後には徳が衰えないものはない
有善始者實繁,能克終者蓋寡:始めを善くする有る者は寔(まこと)に繁く、能く終わりを克(よ)くする者は蓋し少なし
豈取之易而守之難乎:豈に其の之を取ることは易くして、之を守ることは難きならずや
怨不在大,可畏惟人,載舟覆舟,所宜深慎:怨みは大に在らず、畏る可きは惟れ人なり。舟を載せ舟を覆す。宜しく深く慎むべき所なり→民は水(「荀子」王制篇)※民は諱を避けて使わない
奔車朽索,其可忽乎:奔車朽索、其れ忽せにす可けんや→あたかも奔走する車を腐った綱で御するようなもので少しも油断をすることはできない
顛(くつがえ)りて扶けずんば、安んぞ彼の相(しょう)を用いん→転んだ時に助け起こしてやらないくらいなら、付き添いなどいらないではないか。
若魚若水:魚の如く水の如く→水魚の交わり
凡大事皆起於小事:凡そ大事はみな小事より起こる
貞観政要2☆任賢・求諫・納諫
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816564583
#3_3
夫以銅為鏡,可以正衣冠;以古為鏡,可以知興替;以人為鏡,可以明得失:夫れ銅を以て鏡と為せば衣冠を正すべし、古を以て鏡と為せば興替(こうたい:興亡盛衰)を見るべし、人を以て鏡と為せば得失を明らかにすべし。→十八史略
#4_2
魚水:魚と水との関係のように離れることの出来ない親密な間柄「三国志」蜀志の諸葛亮伝→水魚の交わり
直言鯁議:遠慮のない直言と骨っ節がある強硬な議論
#4_3
明主思短而益善,暗主護短而永愚:
明主は短を思いて益々善に、暗主は短を護りて永く愚なり
賢明な君主は自分に短所過失があることを思い、〔それを改めるように臣下の忠言もよく聞いて努力するから〕ますます善良となり、暗愚な君主は自分の短所過失をかばい守って〔臣下の諫言を聞き入れないから〕、いつまでも暗愚なのである
貞観政要3☆君臣鑒戒・択官・論封建
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816635347
#6_4
君子乃能懷德小人不能荷恩:君子は乃ち能く徳を懐い、小人は恩を荷うこと能わず→君子は人から受けた恩徳を、いつまでも忘れずに心に持っているが、小人は恩徳を忘れずに持っていることができない
#7_1
画地為餅:地に画(えが)きて餅(へい)を為す→「三国志」魏志盧毓伝
#7_3
野に遺賢なし(余説の解説より)
貞観政要4☆論太子諸王定分・論尊師傅・教戒太子諸王・規諫太子
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816694825
貧不學儉,富不學奢
座右
貞観政要5☆論仁義・論忠義・論孝友・論公平・論誠信
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816752870
林深則鳥棲,水廣則魚遊,仁義積則物自歸之。人皆知畏避災害,不知行仁義則災害不生。夫仁義之道,當思之在心,常令相繼,若斯須懈怠,去之已遠。猶如飲食資身,恒令腹飽,乃可存其性命。
流水清濁,在其源也。君者政源,人庶猶水,君自為詐,欲臣下行直,是猶源濁而望水清,理不可得
以古作鑒,施於己者也。鑒貌在乎止水,鑒已在乎哲人。
貞観政要6☆論倹約・論謙譲・論仁惻・慎所好・慎言語・杜讒佞・論悔過・論奢縦・論貪鄙
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816809491
ねむい
貞観政要7☆崇儒学・論文史・論礼楽
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816867751
03:03:44(録画。ツイキャスじゃない方
征伐をカレシと何故か読んだ(訂正したけど。ねむかったのかな
貞観政要8☆務農・論刑法・論赦令・論貢献
貞観政要8☆(1)務農・論刑法・論赦令
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816906173
貞観政要8☆(2)論貢献
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816916635
#30_1
在初則易,終之實難。伏願慎終如始,方盡其美
初めに在りては則ち易く、之を終うるは実に難し。伏して願わくは、終わりを慎むこと始めの如くし、方に其の美を尽くさんことを
〔始皇と漢武の過ちを戒めとすることは〕御即位の初めには行い易く、終わりまでやり通すことは実に困難です。どうか、終わりを疎かにしないことを最初のようになされ、その立派な業績を完成されんことを
#30_3
国は人を以て本と為し、人は食を以て命(めい)と為す。
#31_2
鬻棺者欲歲之疫,非疾於人,利於棺售故耳
棺を鬻ぐ者は、歳の疫あらんことを欲す。人を疾(にく)むには非ず。棺の售(う)るるを利するが故なるのみ
#31_4
積小成大:小を罪て大を為す
樂不可極,極樂成哀;欲不可縱,縱欲成災
楽しみは極むべからず、楽しみを極むれば悲しみを生ず。欲は縦(ほしいまま)にすべからず、欲を縦にすれば災いを為す
壯九重於內,所居不過容膝:九重を内に壮んにするも、居る所は膝を容るるに過ぎず
羅八珍於前,所食不過適口:八品を前に羅(つら)ぬるも、食らう所は口に適うに過ぎず
丘其糟而池其酒:其の糟(そう)を丘にして其の酒を池にす
春陽秋露→春の日の和らいだ光と秋の露のうるおい。やさしい愛情と恩恵。
勿渾渾而濁,勿皎皎而清
渾渾として濁ること勿れ、皎皎として清むこと勿れ
〔天子はその人格が〕どろどろとして濁っていてはならない。また、輝くほど澄んでいてもいけない〔濁っていては正邪の別が明らかでなく、清潔に過ぎると人を容れることができない〕。
勿汶汶而暗,勿察察而明
汶汶として暗きこと勿れ、察察として明かなること勿れ
〔その知は〕きたなく暗く愚かであってはならないが、細かいところまで明らかに知るようではならない。
雖冕旒蔽目而視於未形,雖黈纊塞耳而聽於無聲
冕旒目を蔽うと雖も、而も形無きに察せよ。黈纊(とうこう)耳を塞ぐと雖も、而も声無きに聴け
冠に垂れた飾り玉が目を遮っていても、形に現れない事象を見抜かれよ。冠からさげた黄色い綿の飾りが、その耳をふさいでいても、声無き民の声を聴かれよ。
縱心乎湛然之域,遊神於至道之精。
心を湛然の域に縦(ほしいまま)にし、神を至道の精に遊ばしめよ。
〔天子は〕心を静かに、深い真理の世界に放ち、精神を最高の道理の本体に自由にさせよ。
扣之者,應洪纖而效響;酌之者,隨淺深而皆盈
之を扣(たた)く者は洪纖(こうせん)に応じて響きを效(いた)し、之を酌む者は浅深に随いて皆盈つ
これに尋ね問う者には、その細大に応じて答えてやり、これを酌み取る者には、その器の浅深に随って、それぞれに満たしてやりなさい
#31_8
謀反:主君に背て兵を挙げる
謀叛:自国にそむいて他国につく
#31_9
作甲者欲其堅,恐人之傷;作箭者欲其銳,恐人不傷。
甲(よろい)を作る者は其の堅からんことを欲し、人の傷つかんことを恐る。箭を作る者は、其の鋭からんことを欲し、人の傷つかざらんことを恐る
#32_4
畫一→一の字を書いたようにその法がきちんと整っている(「史記」曹参世家)
貞観政要9☆議征伐・議安辺
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816928218
#34_2
土地雖廣,好戰則人凋;邦境雖安,忘戰則人殆
土地広しと雖も、戦いを好めば則ち人凋す。邦境安しと雖も、戦いを忘るれば則ち人殆し
勾踐軾蛙、卒成覇業:勾践、蛙に軾して、卒(つい)に覇業を成す
徐偃棄武、終以喪邦:徐偃、武を棄てて、終(つい)に以て国を喪う
以不教人戰,是謂棄之:教えざるの人もて戦うは、是れ之を棄つと謂う
訓練を施さない人民を用いて戦争するのは、人民を投げ捨てるものだ(「論語」子路)
#34_5
勞人求名:人を労して名を求む→人民を苦しめて、自己の名声を得る
#34_6
天誅
#34_9
神算
#34_13
雖休勿休:休(よ)しと雖も休しとする勿れ
いかに立派であると言われても自分から立派であると思ってはならぬ
始めを守り末を保つは、聖哲、兼ねること罕(まれ)なり
創業と守成とを一身に兼ねるのは、古来の聖哲にも極めて稀なことである
業大なる者は驕り易し
功業の大なる者は必ず驕りやすい
始めを善くする者は終わり難し
初めを立派にやり遂げた者は、終わりを全うすることが困難である
地広きは常安の術に非ず、人労(つか)るるは、乃ち乱れ易きの源なるを
珍玩技巧,為喪國之斧斤;珠玉錦繡,實迷心之酖毒。
珍玩技巧は、乃ち国を喪ぼすの斧斤なり。珠玉錦繍は、寔(まこと)に心を迷わすの鴆毒なり
#35_1
人面獸心
#35_3
星馳電擊→流星の飛ぶように速く走り、雷電のように凄まじい勢いで敵を攻撃する
貞観政要10☆論行幸・論佃猟・論祥瑞・論災異・論慎終
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816968766
逸材
安不忘危,治不忘亂
善始令終
非知之難,行之為難;非行之難,終之斯難
損己以利物
傲不可長,欲不可縱,樂不可極,志不可滿。
九仞之積
戰勝易,守勝難
不自知
居安思危,
貞観政要11☆附篇(1)輔弼
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816993623
貞観政要11☆附篇(2)直言諫争・興廃・求媚
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/817044578
天之所輔者仁,人之所助者信:天の輔くる所の者は仁、人の助くる所の者は信
天が助ける相手は仁徳のある者であり、人が助ける相手は誠実な者である。
竭澤而漁,非不得魚,明年無魚。焚林而畋,非不獲獸,明年無獸。
沢を竭くして漁するは、魚を得ざるに非ざれども、明年、魚無し。林を焚きて畋(かり)するは獣を獲ざるに非ざれども、明年、獣無し。
若し、人君、言を出し、己の過ちを聞かんと欲せば、其の国即ち興る。若し、言を出し、人をして己の志に従わしめんとせば、其の国即ちち喪(ほろ)ぶ
一言以て邦を興す可く、一言以て邦を喪ぼす可し。
一言によって国を興すことが出来るし、一言によって国を滅ぼすこともできる(「論語」子路)
自ら進めんと欲する所の者は、非為るを覚らず、皆、己を是なりと言う。
自己を積極的に進めようと思う者は、自身の悪いところには少しも気づかず、皆、自己を正しいと言っております。
玉雖有美質,在於石間,不值良工琢磨,與瓦礫不別。若遇良工,即為萬代之寶
玉は美質有りと雖も、石間に在りて、良工の琢磨に値(あ)わざれば、瓦礫と別たず。若し良工に遇えば、即ち万代の宝と為る
朕を約するに仁義を以てし、朕を弘むるに道徳を以てす
我の人格を仁義によって引き締め、道徳によって広めた
使臣為良臣,勿使臣為忠臣(十八史略にも)
臣をして良臣為らしめよ、臣をして忠臣為らしめる勿れ
良臣:稷・契・咎繇。忠臣:龍逢・比干
城狐社鼠
城の中に住む狐と社壇の下に巣食う鼠。除こうとすれば城や社を損ずるおそれがあって容易に除くことができず、その身は安全である→身を安全な主君のそばにおいて悪事をする、君側の奸
豈可以水未橫流,便欲自毀隄防?
未だ横流せざるを以て、便(すなわ)ち自ら堤防を毀らんと欲す可けんや
〔堤防というものは万一の洪水に備えるものであり〕どうして、まだ大水があふれ出ないからと言って堤防は必要ないとして壊そうとしてよいものか
横流:河の水が河道によらないで横ざまに流れる≒あふれる
數戰數勝,數勝則主驕,數戰則民疲,不亡何待
数々(しばしば)戦い数々勝つ。数々戦えば則ち民疲れ、数々勝てば則ち主驕る。驕を以て疲民を馭す。亡びずして何をか待たん。
人皆苦不自覺
人、皆、自ら覚らざるに苦しむ
人は皆、自分で自分のことがわからないことに苦しむものである
故に智者は之が為めに謀り、勇者は之が為めに戦う
それゆえ、智者は国のために知力を尽くして謀り、勇者は戦って国を守る
貞観政要12☆補篇【了】
https://twitcasting.tv/kouyakun_cafe/movie/816985249
止足
鳥棲於林,猶恐其不高,復巢於木末;魚藏於水,猶恐其不深,復穴於窟下。然而為人所獲者,皆由貪餌故也。
古人云:『禍福無門,惟人所召。』然陷其身者,皆為貪冒財利,與夫魚鳥何以異哉?