基本中の基本
先日、仕事から帰宅したらもう夕飯ができあがっていた。当たり前のことではない。妻には頭が上がらない。おかげで子らが帰宅するまでぽっかりと空き時間ができた。先に夕飯を食べてもいいのだけれど、やっと暑さも和らいで過ごしやすくなったので、ウォーキングに出かけることにした。
妻は以前から姿勢が良い。私はほぼ一日中パソコンに向かう仕事なので、どうしても巻き肩になりがちだ。そんなことを話していると、妻が「頭の先を糸で引っ張られてる感じで、っていうのは意識してるかなぁ」と言う。
子らが教わっているピアノの先生も、習い初めの頃に同じようなことを仰っていた。つまり、ピアノを弾く者にとって基本中の基本なのだが、正直なところ肩や腕や手指の動きにばかり目が向いて、すっかり忘れていた。
ウォーキングから戻って夕飯と風呂を済ませてKAWAI MP7SEの前に座り、頭のてっぺんを意識しながら練習してみた。まず、鍵盤の見え方が違う。眼球だけを下に向けて見ることになる。肩の位置がブレにくくなり、結果的に上腕と前腕の自由度が上がって、とても弾きやすくなった。 ついつい完遂することばかりに気を取られて、基礎を身につけるための練習曲であることを忘れていたのかもしれない。『おしゃべりさん』は仮合格まで5ヶ月を要して、腕の上がらなさにがっかりした時期もあったけど、おかげて基礎練はたくさんできたはず。練習曲って、きっとそれでいいんだ。
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