「Chapter13 メモをとればアウトプットができる」を読む
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Chapter 13 メモをとればアウトプットができる
メモの積み重ねがあれば執筆も簡単
ブレーンストーミングよりツェッテルカステンの方がアイデアを生む
メモを貯めると、執筆テーマは自然に見つかる
テーマは勝手にメモからでてくる
自分の関心事を追うと、テーマも自然に変更できる
アウトプットが多くなりすぎるので「何をいれないか」が大切
執筆に行き詰ったら、別のテーマに取り組む
人間は「計画」を立てることがそもそも苦手
削除した項目は、別のフォルダーによけておこう
メモの積み重ねがあれば執筆も簡単
執筆とは下書きの改訂にすぎず、その下書きとは一連のメモを連続した文に書き直す作業にすぎない
メモを毎日書き留め、ツェッテルカステンに入れ、互いに関連づけて索引を添えておけば、自分のテーマを見つけることに心配はない
ツェッテルカステンのなかで塊が出来ているところを見つけるだけでいい
かたまりになっているのは何度も関心を引いたテーマで、取り組むべき資料が見つかっていることは自明
次に、メモを机の上に並べて、主張のアウトラインをつくる
章、節、項の順番を組み立てる
すると主張の穴が見つかる
ここで視点が変わる
一つの主張を発展させ、一直線の原稿に仕上げる段階になる
rashita.icon「執筆とは下書きの改訂にすぎず、その下書きとは一連のメモを連続した文に書き直す作業にすぎない」と言い切れるのだろうか。
テーマを見つけるのに苦労しない、というところまでは言えるだろう。しかし上記のような「すぎない」とまで言えるのか
視野を狭め、ひとつのトピックにのみ沿って判断を行い、主張に関係ない部分をそぎ落としていく
ブレーンストーミングよりツェッテルカステンの方がアイデアを生む
ブレーンストーミングは時代遅れ
rashita.iconこれは運用の仕方でだいぶ結果変わってくるので、単純な却下はそれこそ思い込みの判断であるように思う。
メモを貯めると、執筆テーマは自然に見つかる
何を書くべきかという問いに悩む必要はない
rashita.iconそれは素材がたくさんあるから探さなくて済むという話で、実際は自分の限られた時間において、この社会に向けて何か有用なものを展開したいと考えているならば、手持ちの素材から「何を書くべきか」という問いに悩む必要が出てくるだろう。非常に楽観的な研究活動が想定されているように思う。
日々、優先順位を判断してる
すぐれた問いを探す
日常的に試行錯誤が重ねられている
問いに取り組み、それについて書き、他の問いや情報とつなげ、補足し、自分の言葉で説明する──これらはすべて、賢くメモをとるときに自然にやっていることです。
rashita.iconこれは逆にツェッテルカステンでなくても意識して自分の知的生産活動に取り入れられるだろう。そのような射程が本書で示されていれば素晴らしいのだけども。
テーマは勝手にメモからでてくる
ジェレミー・ディーン
特定の考え方を打破するためには、それがまさに特定の考え方だと気づいていなければならない
自分の関心事を追うと、テーマも自然に変更できる
以下を日常的に行えば、自分の関心のみによって情報を選ぶことはなくなる
すべての仕事や研究について「何が興味深いのか」を問う
読むものすべてについて「重要な点は何か、メモに書き留める必要はあるか」を問う
rashita.icon理路がまったくわからない
アウトプットが多くなりすぎるので「何をいれないか」が大切
構想の柱ができたら(rashita.icon章・節・項ができたら、という意味か)、残る手順はあと二つ
主な仕事はほとんど終わっている
さまざまな考えを一直線に並べる
草稿の構成を目に見える形で決めること
どこに何を書くかを決める作業よりも、「原稿に書く必要がない」内容を洗い出す作業が重要
構造を検討することで、ある情報が他の部分で言及されるかどうかを確認できる
rashita.icon本書はずいぶん重複が多いように感じるが
プロジェクト専用にメモを順番に並べる場所をつくる
アウトライナーが便利
構成は、主張の発展に従って変化する
rashita.icon主張は発展していくのだから、単に一直線にならべるだけの仕事とはとても言えないだろう。
構成がさほどかわらなくなったら、それを「目次」と呼んでも差し支えない
とはいえ、最終的な決定ではなく、構成の指針と見たほうが無難
執筆に行き詰ったら、別のテーマに取り組む
さまざまな原稿に同時に取り組んでみる
ツェッテルカステンの真の強みは、複数のプロジェクトに同時に取り組むようになったときに発揮される
フェアブント(ドイツ語でつながりの意味、化学業界の用語)
ある生産ラインで生まれた副産物が別の生産ラインの資源となること
読書と執筆のプロセスからは、意図しない副産物がたくさん生まれる
遭遇する情報のうち、あるプロジェクトにとって有用なのはごくわずか
ツェッテルカステンでは将来的な執筆のための資料を一箇所に集められる
複数のプロジェクトを並行して(しかも進捗度合いがバラバラでもよい)進められるので、執筆に行き詰まったときや飽きたときに他のプロジェクトに切り替えられる
rashita.icon著者が明示したやり方であれば、執筆に行き詰まることなど起こりえないのではなかったか(なにせ一本の流れに並べるだけなのだから)。また、常に自分の好奇心と連動しているのだから飽きることもないというのが魅力として語られていなかったか?
ルーマンは同時並行で複数の原稿に取り組んでいた。
行き詰まったら他のことをやる
rashita.icon非常に重要な指針だろう。
人間は「計画」を立てることがそもそも苦手
人間の計画スキルは哀れなほど不十分
自信過剰バイアス
計画を立てることに向いていない
rashita.icon単に計画を立てる訓練ができていない、というだけ。
論文執筆という大きな課題を小さく管理可能なタスクに分割すれば、現実的なゴールの設定に役立つ
rashita.iconでも、「詰まった他のことをやる」のだからその通りにいく保証は微塵もないだろう。
そういうサイクルを繰り返すと、頻繁にフィードバックが得られるので、教訓が得られる可能性が高い
rashita.iconそれはそうだが、そのフィードバックは何を教えてくれるのか。「行き詰まったら他のことをやる」という運用があるかぎり、どんな計画も最終的には机上の空論以外の何者でもないだろう。
削除した項目は、別のフォルダーによけておこう
ヘミングウェイは39回も推敲した
ウラヴォイ・ジジュク「アイデアを書き留めているだけであって、原稿を書いているわけではない」と自分に言い聞かせている
一番難しいのは主題と関係ない内容を厳しい目で削除していくこと(kill your darling)
他の場所に移動して、「別のところで使うかも」と言い聞かせるとやりやすくなる
rashita.iconこれもバイアスで、コンテキストを変えることで行為を行いやすくしている
rashita.iconTak.さんの「未使用」なども同様の役割を持っている