お柴鉱脈/短歌
この街を中継点と言えるなら行先があることにできるか (歩幅)
迎え火に群がるような動物の脆い触手で泳げない海 (スポイト)
カービィが出合い頭に傘だけを吸い込んだあとびしょ濡れのおれ (アンリアル・エンジン)
無意識に拍手のピッチ変えてたら三年生が卒業してる
宿題も見せるし鬼滅読んでるしチャンネル登録お願いします
全員がもうつついてる重箱の隅を初めてつつく思春期
渡り廊下で踏まれまくっている虫が木曜日からグロくなくなる
便利だな自動で消える照明でもう動けない人が見えない
シャ ー ベンで潰された蚊にxが限りなく近づいて発散
「自転車を漕ぐ」の匂いと永遠を脱してしまったような感覚
人間のフリなら上手 今はないコンビニのこと思い出せるし (ポスト)
逃げ道としてあの角をあなたから曲がった記憶こねる、寝る。もう。 (いつから)
アンジュのおばあさんもカカシもいないなにもできなくなる夏休み
冷麺にインターバルのほうのスイカと賞品のほうのスイカど
カ ー テンとLEDの2ビットが微分させない部屋の明るさ
締め切りが迫る終末目覚めるとされてるからな神話で俺は
だとしても死ぬこたないよ電灯と月を間違え恥ずかしくても
僕が居ずとも君は夏を済ませた お体に気をつけてろバカが
「自転車を漕ぐ」のにおいと永遠を脱してしまったような感覚
北限の町に住んでた吉田でも金木犀を知らないってさ
夏のアウトロに被って冬のイントロがはじまるアツい演出
朽ちる季節 校庭の汚いとこは7月あたりもそうだったけど
死後見れるリザルト画面 サモエドを撫でた回数:0 評価:D
小走りで小雨を避ける人々は豪雨じゃきっと豪走り(ごうばしり)する
食堂の壁に貼られた腹八分 この世の出来の悪さを語る
さっきまで読んでた本の地の文を頭が真似てあたしは主役
掲示板 12時 逃げ切れシンデレラ ガラスの靴はIPアドレス
こんにちはゆっくり魔理沙だぜ 今日はお前の罪を解説するぜ
訳もなく強く在りたい親指が文字変換で画数増やす
現世で会ってそれでもわたしたち バーチャル背景見せびらかすの
蝉の腹 フレーム補間したドット絵アニメみたいに動いたんだ
人生の操作に慣れない オプションでカメラ操作を反転にしたい
窓を見て尻尾を垂れる君がいて初めて雨を嫌いになれた
喩うならぬっぺふほふでウケをとる そんな感じの目で見つめるな
同じ顔 世界に三人いるらしい データ削減のための工夫
踏み外すまで忘れてた現実のコヨーテタイム かなり短い
ひらがなが成績順にならんでも あいうえおかきくけこたちつて
モンブラン、油で揚げたら美味しくね? ゼル伝のあの音が響いた
宿題も見せるし呪術読んでるしチャンネル登録お願いします
ただならぬラヴの気配を感じ取る 向かってくるぜ デカいハスキー
レタリング諦めているサークルの勧誘ポスター剥ぐ春の夕
悪い人ではないんだと思うけど 雲の形ウンチに例えてた
炎天下 ふざけて揺れる信号機BB.mp4だ
この影が人食う獣になる前にぼくから逃げて 光源のきみ
菅原道真のごとブチギレて神になりたい教室の隅
君のこと 位相でみればドーナツと同じ形でこれは冒涜
あなたから借された漫画から借りた思想でできた体であります
昔から高速道路じゃ寝ちゃうし初めてなんだオープンワールド
不可逆はダサい 時計の秒針が進むそのたび虫唾が走る
夏だから想える冬はうつくしい スプラ辞められないのに似てる
「一刻も早く助けにいかないと」 平和な村にファストトラベル
遠のいた建物豆に例えたら 遠くの豆は何になるんだ
自転車の進む向きとは垂直に顔を向けると風が消えます
タルミナの沼地の森の道順を覚えています 猿に就きたい
もう二度ときけない父の口癖のmp3違法で落とそ
この星は美麗な摂理で動くから猫もビニール袋に見える
イデア界もインターネットも上にある 見えないものは軽いから浮く
人間の記憶食うなら夢のとこ 柔くてうまいからすぐ消える
OraOradeShitoriegumoじゃないんだよ 悪い奴らは兄が倒すぜ
赤ちゃんがわたしぐらいになるくらい長く生きてもまだ若いらしい