関税はある特定の集団には利益をもたらし得るが、他のすべての集団に損をさせうる
見えるもの
関税によって保護された産業が国内で消費されること
見えざるもの
関税をかけなければ、外国の製品を買うことで通貨が海外に渡り、その通貨を消費して輸出できたはずの経済効果
関税による余計な支出を強いられた国内消費者が、他の国内支出に回せたはずの経済効果
p123より引用
関税はあらゆる消費者に不利益をもたらすけれども、あらゆる生産者に利益をもたらすわけではないからだ。すでに述べたように、保護された生産者は、国内の他のすべての生産者を犠牲にして利益を得るのである。しかもとくに犠牲になるのは、相対的に大きな潜在輸出市場を抱える生産者である。
Xの規模 <<<< Yの規模
しかし、見えるのは少ない規模のXの得であり、より大きな規模のYの損失は見えないので、政策に成功したかのような幻想に包まれる