言葉を使うことは、同時にレトリックを行使すること
言葉は何らかの断定を伴うがゆえに、語り手が説得を意識するしないにかかわらず、それはすべて「説得的」なものとなる。言葉を喋る人はみな「説教師」(preacher)であり、言葉は「説教的」(sermonic)なのだ。「われわれが言葉を発するやいなや、われわれは聞き手に世界を、あるいはその一部を、われわれと同じように見るようにしむけているのである。」 言葉の選択には自由度があるため、名付けを行う人にとって都合の良い言葉が選択される
その都合の良さが度を越した時に、われわれは詭弁として指摘するという 名付けの例
Aさんは物静かである
Aさんは陰気くさい
Aさんに対してポジティブな印象を持たせたいかどうかで「物静か」or「陰気くさい」の名付けが選択される
B君は頑固で、他人から干渉されることを嫌う
B君は意思が強く、他人の意見に流されない
前者はネガティブ、後者はポジティブ
長所を聞かれれば、ポジティブな名付けを使うだけで
短所を聞かれれば、ネガティブな名付けを使う