二郎系ラーメンの「食べ方」に宿る快感
二郎系ラーメンは、まず完食するのが大変である。
もやしから先に食べていたら、もやしの繊維によって満腹感が促進され、完食が困難になる。
・完食のための合理的な食べ方として、麺を先に食べられる
もしも自分で好きな材料を用意して好きなラーメンを作るとしたら、理性のストッパーが発動し、あそこまで極端な味にはできない。
パッケージングされて目の前に出されるからこそ、食べようと思える。
・「出されたものを完食すべき」という規範
子供の頃、好きなものだけ先に食べて、白いご飯だけを残しちゃいけないと言われた記憶。
・「好きなものだけ先に食べてはいけない」という規範
二郎系ラーメンには、
完食のための合理的な順序として一番好きなもの(麺・スープ)から先に食べることができる快感がある。
「完食すべき」という規範のために「好きなものから食べてはいけない」という別の規範を、合理的な理由のもとに犯すことができる快感。