クオリアはいかに生じるか
#クオリア
予備知識
マルチ時間スケール(MTS)
時間体験を束縛する時間的なスケール.
ex) 我々は遅すぎる変化も早すぎる変化も感じることができない。種を超えて個人は固有のスケールを有している。
(空間的・時間的) 特定のスケールという制約を持つことが、意識の成立条件のうちのひとつ
持続の多元論
個人は時間スケールを複数 (マルチスケール)有しており、それぞれのスケールに対応した持続を体験している。
ベルクソンはこれを並列でなく積層構造とみなし、知性を立ち上げるための条件となっていると論じた。
時間の2種類の変形
拡張:MTSが実現するためには、システムの時間構造が進化規模で徐々に拡張される必要がある。
運動記憶:反復を通じてアップデートされるという、習慣化・学習に関わる時間的変化。
瞬時:幅ゼロの理念的にしか存在しない時間。
瞬間:ある特定のシステムが内在的に弁別しうる最小時間単位
流れ:複数の瞬間にまたがる幅
クオリアの問題点
脳が意識を生み出しているのではない ↔︎ 随伴現象説:クオリアの根源が脳にあるという仮説.
相関の一種でしかない。
リモコンで番組を切り替えられるが、リモコンが番組を生み出しているわけではない
蛇口を撚れば水が流れるが、蛇口が水を生み出しているわけではない
クオリアの産出メカニズムを考えることは、相関の探究と矛盾する行為でない。
産出とは:「素材の加工」であって、無から突如として発現しない。
クオリアの素材とは?
凝縮説:ベルクソンが唱えたクオリアの発生メカニズム