バーチャルハンドのスケール変化がハンドリダイレクションに与える影響の初期検討
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概要
VR空間に表示するバーチャルハンドの位置・姿勢を現実の手とずらして表示するハンドリダイレクションは、VR空間の異なる位置へのリマッピングやユーザのインタラクションの範囲を広げることが可能である。本研究では、バーチャルハンドのリダイレクト中におけるスケール変化が、ユーザが気づかない実際の手の位置からのオフセットに与える影響を検証した。実験では、ユーザの前方に異なる奥行距離で表示したバーチャルオブジェクト間の移動タスクを設定した。このタスクにおいて、オフセットを適応させ、現実の手とバーチャルハンドの速度の差異を二肢強制選択課題(2AFC)によって評価した。実験の結果、バーチャルハンドのスケールの増大に伴い、ユーザが気づかないオフセットが正の方向に増加することが示された。この知見は、VR空間における手を用いたインタラクションの可動域を拡張する新しいデザイン指針を提供するものである。
森本 浩輔, 渡邊 恵太. バーチャルハンドのスケール変化がハンドリダイレクションに与える影響の初期検討. 研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI), 2024-UBI-84, p1-8, Nov.2024.