文化とは何か

もうひとつ、整理しておきたい概念がある。それは「文化」だ。カルチャープレナーといったときの「カルチャー」は何を指すかということである。

文化という言葉が含む意味は、非常に多面的で複雑だ。前出の福原は、文化とは「芸術表現や学術・思想に限定されるものではなく、感性や知を蓄積しながら常に生成・発展する生き方といった、広い意味」であるとした。この特集においては「ある価値観や思想の共有体（から生まれるアウトプット）」という視点も加えたい。ここでいう価値観や思想とは、長い時間をかけて洗練され、社会をより豊かに「耕す（cultivate）もの」を指す。大事なポイントは「長期的視点」である。

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「文化」という概念は非常に広範で、多様な側面を持っています。一般的に、文化は以下の2つの主要なカテゴリーに分類できます。

長い歴史を持ち、世代を超えて受け継がれてきた文化的要素を指します。これには、伝統的な芸能、工芸、祭り、習慣、価値観などが含まれます。例えば、日本の茶道や能楽、和食などが該当します。これらは地域や国のアイデンティティの一部として重要視され、保存・継承が求められています。

比較的最近の時代に生まれ、広範な大衆に受け入れられている文化的要素を指します。音楽、ファッション、映画、アニメ、ゲーム、インターネットミームなどがこれに含まれます。日本の「Kawaii」文化やアニメ、マンガなどは、国内外で広く認知されているポップカルチャーの例です。