エコシステム論を3Cで捉え直す
大学院の研究でもエコシステム論を扱うわけですが、これは抽象化すると社会科学のアプローチで「エコシステム」という枠組みの中で、エージェント(この場合は人)が相互にコミュニケーションを通じて知識や技術を創出する現状と未来を、経営学の枠組みにおけるイノベーション論で論じています。情報の源泉は人であり、その人が従事する業務から得られる一次情報なわけです。それらを俯瞰して論じるための基礎知識としてイノベーション論があり、エコシステム論があります。
これを情報環境の中での話に読み替えると、先ほどおっしゃって下さった話に通ずると思いました。
先ほどのテーマ自体はAI寄りではありますが、エコシステムにおけるエージェント部分が人→AIへと変わり、情報の源泉が人間、それもAIへ情報を入力する個人に変化するわけです。社会科学のアプローチで論じていたエコシステム論を、情報環境の中に組み込むための基礎理論に、先ほどのようなAAAやCIAがあるわけですね。
そう考えたときに、自分の足跡を振り返ってみると大筋からはズレておらず、具体的に情報環境におけるエコシステム論を始めるにあたって、情報セキュリティの基礎から始めるアプローチは堅いなと思いました。
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SESでやっていることを3Cでとらえ直すと
「コンテンツ」部分がSES内にある「必要な資源」に該当する
それをコンテナに載せて「アントレプレナー」に届けている
コンテナの形は物理的基盤だったり、記事フォーマット、発信媒体だったりする
WE ATそれ自体は、イベント登壇者を集めたり取材記事によってコンテンツを作りつつ、それをWeb記事やイベントスケジュールというコンテナに載せて、対面イベントへの集客や広報という形でUserに届けている。
「エージェント」と上記で言っているのは「エコシステム内の人間」を意味する
エコシステム内で物理的に動くものが「人」しかいないので、こうなる
コミュニケーションは対面/情報空間の2領域で行われるが、どちらもその主体は物理実体を持つ人間である
「コミュニケーション」に関するモデルはあんまり統一的な見解(スタンダードモデル/相対性理論のようなもの)がなにので、踏み込みすぎないhiragi.icon
見てほしくない相手に中身を見られないこと
中身が途中で変更されていないこと
アクセスしたい時に中身にアクセスできること
相手が誰かを確定させるプロセス
確定した相手に対して適切なロールを付与するプロセス
確定した相手の行動を記録するプロセス
→これらは情報交換の処理を進めるにあたって非常に重要な概念
当事者が人間でもシステム(AIだろうとなかろうと)でも、実装の方法が人力でもコンピュータでもクリプトでも、情報を正確に取り扱う上で重要なことである点は変わらない