「アートを見出す」とは
機能的価値が担保された工業製品の上に、さらに情緒的価値を乗せる際に参照されたものが「アート」なのか?
ここに規準があるのではないかと考えるhiragi.icon
アートを見出す時に、その対象(製品、組織構造、製品開発/技術研究プロセス)が「ファインアート、伝統工芸」のような歴史的に長く続く文脈の延長線上に置くことのできる、ほんのわずかな新規性をその文脈に与えたものか?という規準を設ける必要がある。これは典型的なアートの新規性、大御所と呼ばれる人たちのなしてきたことである。
では、この基準をカルチャプレナーやクリエイター人材が起業家として活動する場合にも適用するか?という問いがここで生まれる
イノベーションとは、新規性と有用性の2つによって担保される必要があり、その2属性がなければそもそも普及しない。単なる奇抜な製品としてその生涯を終えることになる。つまり、イノベーションという語は本来的にさきほどのような「従来の文脈の上にあり、さらにその文脈にわずかな新規性を与えたもの」という性質を有しているはずである。
イノベーションとは新結合であるとされている。ここを改めて網羅的に理解する必要があるか?hiragi.icon
この「新結合」という語が、文脈上になかった新規性を付与し、新たな有用性を獲得した、、!!!hiragi.icon
わかりました。アートはその文脈上に「新規性」を導入すれば、それ自体で認められる。
一方で、イノベーションにおいては新規性+有用性という形で製品を導入しなければそれは普及せず、イノベーションではなく発明として終わってしまう。
「何に対する新規性か」を明らかにしたうえで、「誰にとって」「どのような有用性があるのか」を言語化することができれば、それはイノベーションでありアートであると言えるのではないか。hiragi.icon
「創造性」の社会的な定義が、ある社会的文脈において新規性と有用性を有する
とされているように、このようなアートもしくはイノベーションは「創造性を有する」と言える。
「社会的文脈」は4つのCによって大きく変わってくる.Big-Cは社会の大多数の人にとっての新規性と有用性が求められ,Pro-Cは専門的仕事の恩恵にあずかる人にとっての新規性と有用性が求められるのに対し,Little-Cは行為の関係者の文脈での新規性と有用性により,またmini-Cは行為者個人の認識により成立し得る(Kaufman & Beghetto, 2009)