フルリモートは労働市場の競争力
BigTechがリモートワークをやめるべきと判断したんだから他の企業もそうなるのは必然だ、という論調には異を唱えたい。
平時の生産性を求めるだけならリモートワークをやめるべきだという意見も分かるが、採用上の強みを考えると本当にそうか?と思う。
世間がコロナを忌避する雰囲気がピークの頃は別として、現状のリモートワークという働き方は、企業が労働市場においてより良い人材を手に入れたり、あるいは人材コストを下げるためのカードのうちの一つだと思う。だからLY社もこれまで採用の際にフルリモートをアピールしてきたのだろう。
そのように考えているので、BigTechがリモートワークをやめているからこそ、労働者から見てBigTechより魅力的でない企業がフルリモートを推し進めるのは一定の合理性がある。
LY社はその点、労働者から見た魅力による採用上の強みはなくなってもいいと考えたのだろうし、優秀層から見た労働者から見た企業イメージの低下、反発や訴訟リスクも含めて当然トレードオフとして考慮していただろうからLY社は甘んじて受け入れていてほしい。