経営の良し悪しは社長の時間効率で全て決まる
@VeryLongEdu: スタートアップ社長として良い経営をするために、すぐに使える基礎的なノウハウをまとめたものを公開します。書いたのは2年前、元々ごく少数の内輪の知り合いだけに共有してたのですが、他の経営者にも役立つ部分があるかもしれないと思い、公開してみることにしました。以下、全文です。 【超大前提:経営の良し悪しは社長の時間効率で全て決まる】
・会社の規模を評価する軸として、例えば時価総額について考える。
・同じ1人で始めた会社でも、時価総額の伸び方は会社によってまちまち。
・創業から3年で、100億の会社もあれば、1億円の会社もある。逆に倒産する会社もある。
・これらの違いは全て、社長の時間の使い方の効率で説明することができる。
・社長の時間は、有限だし定数だ。3年であれば、24時間×365日×3年≒2.6万時間
・この2.6万時間をインプットとした時のアウトプットが会社である。
・単純な金額に置き変えると、2.6万時間を1億円に変える社長、2.6万時間を100億円に変えられる社長、2.6万時間を無にしてしまう社長がいる。
・どの業界を選ぶか、どの事業やるか、何を考えるか、何をするか、誰とやるか、全ての判断や作業にかかる時間の使い方が、社長の時間効率を決定づける要素となる。
・経営の全ては社長の時間効率を高めることを起点とするのが良い。
【時間量と時間効率の関係性】
・経営者、起業家はがむしゃらに毎週90時間働くべきだという、話をよく聞く。
・これは、重要だし、基本的なことだ。
・だが、週の標準的な労働時間の40時間と比較して、90や100時間働いたところで、アウトプットはせいぜい2.5倍にしかならない。なぜなら時間は有限だからだ。
・最大2.5倍の生産性向上は、素晴らしいことではあるが、社長が会社を大きくするという意味でのレバレッジとしては弱い。
・これに対して、効率は無限に高めることができる。
・ただし、高い効率で働くためには、多くの時間を費やす必要がある。例えば週末に完全に休んだりすると、週明けは金曜日の業務を思い出すところからスタートする。これは、効率にとって最悪だ。
・つまり、経営者が多くの時間を働くのに費やさなければならないのは、効率を上げるためであり、増やした分の時間でアウトプットを出すためではない。
・よって効率を向上は、がむしゃらに頑張る、とにかく量をこなす、などとは全く異なるイメージを持ってもらいたい。
・量は、効率を上げるためのツールであり、あくまでも効率が最優先である。
【時間効率を高める方法】
・時間効率を決定づけるただ一つの究極の要素は、「限られた時間を何に使うか」
・言い換えれば時間の資源配分。何にどれだけの時間を使うか。
・どのような戦略を掲げようとも、実際の戦略は限られた資源を何に費やすかという、無数の決定から生まれる。
・時間を何に使っているか=何をやっているか。
・やりたいことと、やってることは違う。
・やりたいこととやっていることを一致させる作業こそが、戦略の遂行。
・自分の時間が何に使われているか、常にモニタリングし、理想とのギャップを埋めていく作業。
【組織全体の効率を高める】
・社長の時間効率を最も高める方法は、組織全体の効率を高めることに社長の時間を使うことにある。
・組織の戦略、ビジョンは、何を掲げたかでは決まらない。
・組織が実際に何をやっているかで決まる。
・つまり組織の資源配分によって決まる。
・社長は、戦略を定め、戦略の通りに進んでいるか、資源配分の確認を通じて、認識し続け、資源配分の調整を続けなくては行けない。
・場合によっては、戦略そのものの見直しが必要になるときもある。
・組織全体の効率を高める最強のツールが文化
・文化は価値観とプロセスの組み合わせで形成される。
・社長は文化を意図的に作り上げられるように動くべき。
・そのためには、仕事にこだわりを持つ。
・組織にあって欲しい文化を明確にする。
・文化は口に出すだけでは形成されない。
・実際の行動とそのフィードバックで形成されていく
・社長の仕事に対する態度が文化を形成する最大の要素。