恐怖との向き合い方
恐怖 という感情を抱くこと自体は、危険を察知する機能としては大事である 一方で恐怖に心を支配されてしまい手放す判断をできなくなることは正常な意思決定を阻害する
実生活上で起こる恐怖の多くは、何かを失うこと ≒ 喪失感に起因する
それらの喪失感は物事への「執着心」や「依存度」の強さに比例する そういった執着心や依存度を下げるために滅私や悟りの境地を開くスタンスもあるかもしれないが、一方で物事への「執着」というのは爆発的なエネルギーの厳選にもなるし、選択と集中をとればほとんどのケースでは何かしらへの「依存度」はあがるため特定領域の事柄については抜本解決が難しいケースもある ほとんどのケースでは「執着心」を捨てたほうが良いが、自分の軸となるコアな価値観については「執着心」をガソリンとして利用したほうがよい
「依存度」については、自分がコントロールできる範囲を超えて依存度を上げない
効率性を求める故に依存度をあげることはあっても、常に代替プランニングを伏せておく。
代替プランニングができない領域で依存度を上げるのは、恐怖マネジメントができなくなり正常な意思決定を阻害する。
「危機管理(クライシスマネジメント / Crisis Management)」は、危機が発生した後の対処法を予め検討しておくプロセス
「リスク管理(リスクマネジメント / Risk Management)」とは、想定されるリスクを未然に防ぐためのプロセスです。「危機管理」が起きてしまった危機への対処であるのに対し、「リスク管理」は予防である点が大きな違いです。
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ビジネスシーンにおける「リスクとリターン」は等価であるケースが多いため、リスク低減のアプローチで恐怖を克服するとリターンがとれない意思決定に寄ってしまう。 必要なのはリカバリー可能な範囲におけるとれるリスク、とれないリスクを判断すること
またリスクをとった際に恐怖に支配されないために、危機管理の観点から対処方法を事前に定めておくこと
恐怖に支配されるリスクの取り方は依存度が高すぎて代替案がでていないケース
それでもなお「発生確率が低い×被害規模がでかい」という見積もりコストが大きなリスクは多数存在するのだけど、恐怖に支配されないために潰せるケースについては予め整理しておくと脳のリソースの無駄使いをしないで済む
ただし計画に保険を盛り込んでおくことで「リスク移転」のアプローチはとることは可能
一見高そうなリスクであってもリスク移転のアプローチをしっかりとれていれば事実上のリスクは低減できる
(上記の内容はインシデント対応的な文脈ではない、インシデント対応としての観点ではリスク管理 / 危機管理は同等に必要になる)
あと「死ぬこと以外はかすり傷」みたいな捉え方も必要以上に恐怖にマインドシェアとられない意味合いでは有効なのかも
まとめ
本当に大事な価値観以外の執着心はなるべく捨てる
代替プランの提示ができないなどコントロールできない範囲で依存度をあげない
リスクとリターンは等価のケースが多いためリスク回避思考ではないアプローチが大事
「危機管理」アプローチと「リスク移転」のアプローチを内包しておく
PS
麻雀漫画 兎-野性の闘牌- の主人公は「兎」の役柄 危険牌察知能力が高かった記憶 ただ危機回避しているだけではアガれないので恐怖マネジメントの観点からも麻雀は良いトレーニング
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