2023年度のKansai Studiesを振り返って
2023年度のKansai Studiesは、初めてリサーチ内容を公募することで始まりました。皆さん記事は読んでいただけましたでしょうか。
改めて、応募していただいたみなさまありがとうございました。どの案も、なるほどそういうリサーチ内容があるのかと思わされるものでした。その中でも今回選出したリサーチ活動は、皆さんがこれまで進めてこられたもの、興味を持ってみていたものと関西という土地との繋がりを具体的に意識させるものばかりでした。
2023年に行った個々のリサーチ内容に関しては既にここにある記事を見ていただければと思いですが、トピックスに対するアプローチも多様で、今後のKansai Studies のあり方にいい風を持ち込んでいただきました。
これまでの経験上、記憶に残る国際フェスティバルというものは、その土地のあり方がきちんと反映されているものばかりでした。作品や会場だけでなく、そこに向かう道中や、街や風の匂い、誰と何を食べるのか、道ゆく人はどういう表情をしているのか、そういったことは全て体験として作品と共に記憶に混合していきます。また京都ということだけでなく、文化的、地理的に「京都」につながる導線に関しても意識的でありたいと思っています。
Kansai Studies はそういったミクロ的な視点の獲得も目指していますし、既にある都市の記憶や財産を日々の中で再接続するようなものなのかもしれません。今後もぜひ楽しみにしていてください。
KYOTO EXPERIMENT 共同ディレクター
川崎陽子 塚原悠也 ジュリエット・ナップ