「電子顕微鏡のまち・米子市」
2018.1.16
2018関西米城会総会でも紹介されましたが、現在、募金を募っています。 1口1000円、郵便振替口座番号 01360-7-106503です。
募集期間は2018.1.25~2018.3.31です。
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2018.1.16朝日新聞(鳥取版)
電子顕微鏡のまちめざす 米子市の有志団体
電子顕微鏡の開発・研究に大きな功績を残した米子市ゆかりの研究者2人をたたえ、多くの人がミクロの世界を楽しく体験できる環境づくりを進める団体ができた。市も「電子顕微鏡のまち」として発展するよう協力していくという。団体の代表らが15日、市内で発表した。
研究者は1988年に80歳で死去した菅田(すがた)栄治・元大阪電気通信大学理事長と、田中敬一・鳥取大学名誉教授(91)=上後藤2丁目。2人とも米子中学校(現・県立米子東高校)の卒業生で、97年に市民栄光賞を受けている。
菅田氏は40年に国産第1号となる電子顕微鏡の開発などに関わり、大阪大学教授だった70年には世界最高の300万ボルトの超高圧電子顕微鏡の共同開発に成功するなど日本の電子顕微鏡の研究、開発の草分けだった。
田中氏は鳥取大学医学部長だった85年、日立製作所と共同で物質が立体的に見られる倍率80万倍の「走査電子顕微鏡」を開発した。当時としては世界最高倍率で、エイズウイルスの撮影にも成功し、球状と思われていたこのウイルスに凹凸があることなどを解き明かした。2000年に自宅に倍率2万倍の顕微鏡を置いた「田中SEM(走査電子顕微鏡)研究所」を開き、ミクロの世界を研究してきた。
今回、設立された団体は「電子顕微鏡のまち・米子市」推進協力会。代表の坂口千加広(ちかひろ)・米子東高校同窓会長(72)らによると、両氏ゆかりの鳥取大学医学部同窓会と米子東高校同窓会の有志が発起人となって昨年12月に立ち上げた。
以前から「世界的にも第一人者の2人を通して電子顕微鏡のまちをアピールすべきだ」との話が持ち上がっており、市にも取り組みを提案したところ了解を得たという。
4月から市児童文化センター(西町)で、2人の業績を顕彰するパネルの設置に加えて、田中氏が定年退官後に購入して25年以上大切に使ってきた電子顕微鏡の寄贈を受けて展示する。新たに購入する最新式の卓上型電子顕微鏡(6万倍、価格500万円台)を使った自由研究や課外授業、観察会、講習会なども催してミクロの世界を楽しく体験できる理科教育の場を目指す。
田中氏は「将来ある子どもたちのために役立てていただければ幸いです」とのコメントを寄せた。
事務局では購入する電子顕微鏡の資金も募っている。問い合わせは鳥取大学医学部解剖学講座の稲賀すみれ講師(090・7991・0280)へ。(杉山匡史)
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