ページスピードを改善したいなら、ひとまず2秒以内を目指すのがいいんじゃないか
目標の決め方はいろいろある
ページスピードを改善するプロジェクトを立ち上げるとする。どんな目標を追っていくか。決め方はいろいろある。
1. ベンチマーク: ベンチマークツール提唱するページの早い・遅いの基準に合わせて決めるやり方。たとえば、GoogleのPageSpeed Insightsだと、「パフォーマンス」や「ユーザー補助」といった観点でページの早い・遅いを判断してくれる。
2. 業界標準: 業界や競合他社のウェブサイトのパフォーマンスを調査して決める方法。たとえば、GoogleのPageSpeed Insightsで競合と自社を比較し、競合よりも高いスコアを目標に設定する、といったイメージ。
3. ユーザーエクスペリエンス: 一般的には、ページのロード時間は2秒以下が理想的とされているらしい。実際、2秒以下だとめっちゃ早く感じる。ちなみGoogleが推奨する「早い」は1.5秒らしい。
そもそもなぜスピードを上げる必要があるのか?
それは
顧客のスムーズな目的達成のため
ですよね。
SEOのコンテンツ開発で重要なのは「検索意図を満たすこと」。検索意図が充足されれば、検索行動や止まる。これを満たすのが、よいコンテンツであり、よいサイト。そして、ページスピードについても、これは言える。
ページスピードをあげるほど、スムーズに情報にアクセスし、目的を達成することができる。仮にページスピードをあげても、そのためにデザインや機能性が損なわれると、意味がない。デザインや機能も、「スムーズな目的達成のため」にあるから逆に、それを満たせないデザインや機能なら、どんどん見直されていくべき
とりあえず、2秒以内を目指そう
ページのロード時間、2秒以下を目指す。
前述のように、一般的に2秒以内に抑えるのが推奨されている。体感的にも、2秒以内だとちゃんと「早い」と感じる。
また、Googleのサーチコンソールだと、LCPという項目が2.5秒以上かかると、警告アラートが出るようになる。LCPとページスピードは厳密には違うものなのだが、ひとまず2秒以内を追っていくでいいだろう。
Datadogというインフラ監視ツールでレイテンシーを計測できる様になる。ちゃんとページスピードを追っていきたいなら、監視ツールを入れよう。
私の場合は「p95で2秒以下を目指す」というチーム目標にした。pの目安は次の通り。たとえば、一般的なユーザー体験に焦点を当てたい場合はp90やp95を使用し、最悪のパフォーマンスに対する理解を深めたい場合はp99を使用する。
パーセンタイル(p50、p90、p95、p99など)の使用目的は、データの分布をより詳しく理解し、パフォーマンスのバリエーションを把握することにあります。どのパーセンタイルを使用するかは、その目的とコンテキストによります。
p50 (中央値): データの中央値を示します。データセットを二つに等しく分ける値で、外れ値の影響を受けにくいのが特徴です。しかし、パフォーマンスの分布が偏っている場合や、高レイテンシの問題を解析する場合には、p50だけでは十分な情報を提供しきれません。
p90、p95: これらの高いパーセンタイルは、大多数のユーザー体験をカバーします。p90は90%、p95は95%のリクエストがこの時間以下で応答できたことを示します。これにより、大部分のユーザーが経験する性能を理解することができます。しかし、最もパフォーマンスが悪い5%または10%のリクエストは無視されます。
p99: p99は99%のリクエストがこの時間以下で応答できたことを示します。このパーセンタイルは、ほとんど全てのリクエストをカバーしますが、最も遅い1%のリクエストを無視します。これはパフォーマンスが最も悪いリクエストを捉えるために有用ですが、これらはしばしば外れ値であり、必ずしも常時対応する必要があるわけではないかもしれません。