心の理論
発達段階
第一段階は、2歳ころであり、この年齢の子どもは単純な欲求、情動、知覚的経験に関する基礎的な概念を持つ。人々が欲しがったり恐れたり、また物を見たり、感じたりすることは理解する。
第二段階である3歳ごろになると、欲求をはじめ信念や思考をについて話せるようになる。また信念は正しいものもあれば誤ったものあることを、また人それぞれの信念は異なることをできるようになるが、依然として、自分自身の活動やほかの人の活動を、信念というよりむしろ欲求によって説明しようとする。
最後の第三段階は4歳ごろである。このころになると、人の思考や信念はその人の行動に影響を及ぼすこと、さらに人は現実をまったく反映しない信念を持つこともあり得ることを理解し始める。
しかしながら、この他者の心の理解についての基本的要素は2歳よりもずっと前に現れる(Tomasello,Carpenter&Liszkowski,2007)。よい例は大人の注意をを方向づけるための1歳児の指差しの使用である。
子どもが車の中でマッチを使って火遊びした事例から人が見る人の見方とモノの見方がいかに異なってるかを説明する。
ゴリラがいます。ここにドアがあります。ドアの向こうに行けば好きな餌があるのですが、掛け金がありまして、これをきちんとはずさないと向こう側に行けません。ところがゴリラは背丈が低いので、そのままでは手を伸ばしても届かない。そこでケーラー流にいくならば、この箱を前にもって行って、飛び乗って開ければよいという状況になっているわけです。ところが、ケーラーの実験と違うところは、ここに観察者もいるというところです。ですから、人間をも問題解決に利用することができるわけです。
これまでの研究のいいまとめ