脳科学つまみ食い日記
無意識ってなんだ
フロイトの見つけた無意識という概念を脳から考えてみたい。脳の中に中脳と呼ばれる部位がある。視床や視床下部の更に下、小脳に隣接する位置にある。これは何を担ってるかというと網膜からの情報を処理している。網膜というと視覚野を連想する人も多いかもしれないが、これは視覚野に入る前に網膜の情報を処理してるらしい。
脳に由来する全盲の患者さんで面白い例がある。中脳と網膜が残ってる場合見えてないのに見えてるのだ。いや、正確には本人の自覚的には見えてないのに、たとえば目の前にペンライトを置いて、ペンライトを取ってくださいとお願いする。目が見えてない人にお願いするのだから突拍子もない事だ。でもそれでもとお願いすると、偶然よりはるかに高い確率で取ることができる。これを専門的には盲視と呼ぶ。
また、こんな話もある。言語化できない記憶の中に虫の知らせとか悪い予感を知らせる働きがあるらしい。本人は悪い予感がしてる。でも言語化できない記憶なのでそれがなぜなのか説明できない。これを情動記憶という。
情動記憶というのは言語化できない記憶の一つであり、状況と感情(ポジティブだったりネガティブだったり)が結びついている。
パブロフの犬は有名な例だ。犬に餌を与えると同時に鈴を鳴らす。それを繰り返せば犬は鈴がなると餌がもらえると思ってよだれを出すようになる。これも情動記憶の一つと言っていいのではないか。
似たような話はたくさんある。サブリミナルインパクトという本にはこれこれこういう例が掲載されている。
小脳は古い脳とも言われる。ネズミにもある。これが猫になると大脳ができてくる。新しい脳だ。