自分の選択の結果
いつだったか「三十路も過ぎると、自分の身に起こることはだいたい自分の選択の結果」的な言説を見かけたことがあった。たしか自分が 30 歳くらいのときに見かけたんだったかな。そのときは「そうかもなあ」と思ったのだった。
あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。
今では「なんでもかんでも、自分の選択の結果ってわけではない」と思うようになった。今日の選択が明日をある程度はコントロールするとは思うけれど、じゃあ「今日」に至るまでにはどういうプロセスがあったのかというと、環境要因に大きく左右されているとわかってしまう。
あれもこれも自己責任ってことにしてしまう社会は、硬直に向かうと思う。人生にはいろんなことがあるし、いろんな人生があるので、ちょっとずつでも助け合って、失敗しても再出発できるような機会を増やしていきたい。