現場がイラつかないレベル、について
プログラミングスクールって卒業のレベル設定によって変わってくるんだと思う。
「就職できるレベル」と「現場がイラつかないレベル」が違うってのが問題なだけかど。
商売的には前者を選ぶ方が理に適ってる。僕は現場でイラつく方の人だったからそういう設定にしちゃってる。
「現場がイラつく」という感情の話は、ぼくはその現場側の問題だと捉えている。受け入れ側の問題。「必要とするレベルの人を連れてこれない」のだとしたら採用がうまくいっていないし、もっとシンプルに「どう考えても人手が足りていない」ような余裕のなさが「現場のイラつき」として表出しているのかもしれない。
現場の人間として、プログラミングスクールに対して「イラつかない人をお願いします」という形で期待を抱いたことは一度もないし、これからも思うことはないだろう。仮にそういった要望を抱く現場があるのだとしたら「イラつくとはどういう状態か」「イラつかないためにどういうスキルを持った人を連れてきたらいいか」を明文化した方がいいだろう。真面目にやれ、という話になると思う。 加えて、プログラミングを学んでいる人たちに対する期待のようなものも書いておこう。ぼく個人は「まわりをイラつかせないように…」というモチベーションで学習を進めてほしくないと思っている。「プログラミング楽しい!」「できることの幅を広げたい!」「誰かの役に立つ仕事がしたい!」等の、ポジティブなモチベーションで学習を進めてほしい。個人的な経験則に過ぎないけれど、前向きな姿勢の人の方がいっしょに働いていて楽しいからだ。びくびくしながらプログラミングと触れ合ってほしくないと思っている。萎縮が創造性や生産性を高めることはない。 「◯◯を知らないやつはダメ」「△△を知らないなんて素人」ってのは、ぼくの苦手なマナーの類の言説に見えてしまう。減点思考は無意味なマウンティングを誘発するのでぼくは苦手です! さて、じゃあプログラミングスクールになにを期待するのかってお話も書いておこう。ぼくは「現状のその人のスキルレベルを知る手がかりをなるべく多く示してほしい」と思う。「うちの卒業生は技術レベルが高いです」とだけ言われても、正直わからん。高いかどうかよりも「こちらが期待するレベル感にマッチするかどうか」をこちらで判断したい (というか、こちらでしか判断できなくない?) ので、そのための材料をたくさん用意してもらえると助かる。具体的には「ブログを書きましょう」「ソースコードを公開しましょう」「コミュニティイベントに参加しましょう」と促すとか、カリキュラムの成果物を共有してもらう、とか。