ポッドキャストとトークンについて考える
胴元モデル
胴元がすべてを取り仕切るモデルでは、コンテンツのチャンネルも、消費者も、消費者がどのチャンネルを購読しているかも、すべて胴元のデータベースに保存される。消費者の消費行動の履歴なんかもデータベースに保存されて、胴元によって活用される。
ほとんどすべてのデータは胴元のものになる
消費者は、胴元にすべてを任せることで利便性を得る
チャンネル運営者は、胴元が提供する各種機能やマネタイズの仕組みを利用できる 胴元がチャンネルと消費者のマッチングのためのディスカバリーの仕組みを用意することもある 胴元はうまいことやれば経済的な利益を得ることができる
https://gyazo.com/3a542549974bc6a2db9a7622db8d03a6
ポッドキャストの現行モデル
ポッドキャストには唯一の中心であるような胴元はいない。特に ポッドキャスト - Wikipedia に書かれている定義に従う狭義のポッドキャストにおいては、どこかのウェブサーバに音声ファイルとフィードが配置されるだけなので、ワールドワイドウェブに中心がないのと同様にポッドキャストにも中心が存在しない。 広義のポッドキャストとしての「音声配信プラットフォーム」「音声視聴アプリ」は、多かれ少なかれ胴元モデルの胴元になろうとして運営されているように見える。コンテンツ作成者を誘致してチャンネルを開設し、消費者を呼び込み購読を促すのは、胴元としてのふるまいと言えるだろう。
「誰がどの番組を購読しているか」という購読情報は、消費者各位が選んで使用するポッドキャストのクライアントアプリに保存される。場合によってはクライアントアプリの提供者は Apple だったり Google だったりという大きな枠組みで見たときの胴元なので、胴元によって活用されていると想像される。
チャンネルとコンテンツのデータは、チャンネルの持ち主のものである
消費者は、なにかしらのクライアントアプリを選択して使用するか、直に音声ファイルを再生する
購読データは、クライアントアプリの提供者がアクセスし得る
胴元を「大陸」とすると各種クライアントアプリは「島」くらいの規模感で、マネタイズやディスカバリーの仕組みは胴元モデルほど発達していない感じ 2022 年 7 月時点の情勢として、Spotify や YouTube が胴元になって影響力を広げたがっているように見える、というのは記しておきたい。 https://gyazo.com/31f953cf60435831185cf7c464d62bb1
ポッドキャストトークンのモデル
ポッドキャストトークンというのは june29 の思考実験として「こういうモデルはどうか?」と考えたときに導入した概念。消費者が任意のチャンネルとの関係性を表現し管理するために所有するトークン、というイメージ。 ここではパブリック・ブロックチェーンを想定する
消費者はトークンを所有することで「このチャンネルを購読している」を表現できる
クライアントアプリはトークンの情報を参照してチャンネルの新着コンテンツを消費者に届ける
トークンは、無料で配布することもできるし、価格を設定して売ることもできる
(ここまで書いてきて、これはポッドキャストに限らず情報チャンネルの購読一般に拡張して語れると気付いてしまった…!) (チャンネルのところに「ブログ」を当てはめて考えてもよい) https://gyazo.com/6dd1970ebfe6633c47b861878894b975