パラダイムシフト
クーンによれば、異なるパラダイムにはあまりにも深い溝があるため、対話すら発生しないというのです。両者では問題に取り組む方法論どころか、問題を表現するために用いる用語すら一致しないことがほとんどです。つまり、異なるパラダイムの間には優劣を判断するための共通の基準がない、ということです。クーンはこれを「共約不可能性」という言葉で表現しています。
新しい科学的真理は、その反対者を説得し、彼らに新しい光を見させることによって凱歌をあげるものではなくて、むしろ反対者が死に絶えて新しい世代が成長し、彼らにはあたりまえになってしまう時にはじめて勝利するのである