ガスライティング
ガスライティング(英: gaslighting)は心理的虐待の一種であり、被害者に些細な嫌がらせ行為をしたり、故意に誤った情報を提示し、被害者が自身の記憶、知覚、正気、もしくは自身の認識を疑うよう仕向ける手法。例としては、嫌がらせの事実を加害者側が否定してみせるという単純なものから、被害者を当惑させるために奇妙なハプニングを起こして見せるといったものまである。
「ガスライティング」という名は、『ガス燈』という演劇(およびそれを映画化したもの)にちなんでいる。現在この用語は、臨床および学術研究論文でも使われている。
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この用語は『ガス燈』という舞台劇(1938年、アメリカでは『エンジェル・ストリート』と題された)、およびその映画化作品(1940年、1944年)から来ている。ストーリーでは、一見すると上品な夫が、相続人である妻が精神的に不安定で正気を失ったと当人および知人らに信じ込ませようと、夫が周囲の品々に小細工を施し、妻がそれらの変化を指摘すると、夫は彼女の勘違いか記憶違いだと主張してみせる。より効率的に欺く為に、嘘と策略を用いて妻を孤立させる。そのような行為を働いた動機は、妻が相続した財産を奪う事にあった。劇の題名は、夫が屋根裏で探し物をする時に使う、家の薄暗いガス燈に由来する。妻は明かりが薄暗いことにすぐ気付くのであるが、夫は彼女の思い違いだと言い張り、妻は自分の気が狂ってしまったのではないかと思わされている。
精神攻撃の描写があるフィクションにおける特徴的なアイテム「ガス燈」が語源なんだねえ。気分の悪くなる言葉だ。