オンラインで満たされている感覚
さかのぼってみると、たぶんぼくは 2020 年から感じていそう。これを書いている 2024 年 12 月までうっすら感じてきたことがあるので記録しておく。
自分の身近な人たちを切り出すと、日本社会の平均と比べると「在宅勤務をしている人が多い」「ウェブ上でなんらかの発信をしている人が多い」「デジタル・コミュニケーションに慣れ親しんでいる人が多い」という傾向があると思う。ぼく自身もそうだし、ぼくの周囲にもそういう人が多い。そういう人たちと多くやりとりしてきた。 そんなぼくの観測範囲でも「やっぱりオフラインはいいね」「対面は大事」「リアルじゃなきゃ」「物理的に集まりたいね」という意見は根強いと感じる。
ぼく個人はというと、自宅にいながらインターネット経由で人々とつながって日々やりとりしていて、これで十分に満たされている感覚がある。
「たまには会いたいね」とも別に思わない感じ。会ったら会ったで楽しく過ごすし「これはこれで楽しいね」とはなるんだけれど、それでも「どんどん会っていこう」とまでは思わない。今でいう長野県松本市、ぼくが生活しているエリアに友人がやってくる機会があれば「せっかくなので会おう」とはなる。でもそういう機会は年に数回しかない。たまにしかない機会だから「せっかくなので」となるのかな。いま都内で生活していても、あまり積極的に人に会いに行こうとはしないのかもね。
孤独を求めているわけではなくて、オンラインのコミュニケーションを思い切り楽しんでいて、それで満たされているのだと思う。オンラインなデジタルなコミュニケーションに不自由を感じていないんだろうな。「ウェブが地元」という感覚についてキマグレエフエムで話したこともあった。「やっぱりリアルはいいね」的な言説については、ぼくはどちらかというと「物理世界での自分」よりも「ウェブ世界での自分」の方にリアルを感じているかもしれない、と思う。インターネット経由でも画面越しでも、ぼくの心が動かされればそれはリアルなものだから。 https://open.spotify.com/episode/6gci71MVoYDKkjpDyMs0Qw
『ONE PIECE』の重大なネタバレを書いてしまって恐縮だけれど、魚人は水中でもスイスイと動ける。そういう種族として描かれている。ぼくにとってのウェブは ONE PIECE の魚人たちにとっての水中みたいなものなのかもしれない。多くのホモ・サピエンスはそこでは不自由を感じるけれど、ぼくは陸上でも水中でもどちらでも快適に過ごせて、どちらかといえば水中の方が好きなくらい。 https://gyazo.com/1586f419fc2c2dbc0f4460dfe2c5411c
キーボードを使った文字入力に慣れていて、日本語入力にも不自由がなくて、コンピュータを手足のように操作できて、ウェブのこともよくわかっていて。自分の特性にマッチした自己表現や意思表示の手段を確立していて、発信チャンネルも持てていると。ウェブ上でも、陸上と変わらない感じで不自由なく過ごせるのかもしれない。