ますます、オンライン前提のプログラミングになっている
自分の作業をふりかえってみると、2010 年代にはとっくに「オンライン前提のプログラミング」になっていた。プログラミングをするときに検索エンジンの活用を禁じられたら、けっこう作業が止まっちゃう状況にあったと思う。プログラミング言語やフレームワークやライブラリのドキュメントも、ウェブ上のものを参照するのがデフォルトだしね。
とくに自分の場合はウェブアプリケーションに触れる機会が多いので、Web API を利用を介して他のアプリケーションとつながるソフトウェアをつくることもしばしば。そうなると、オフラインではなかなか作業しづらい。
そんで今は 2025 年 5 月。プログラミングのお供に AI Agent を呼び出すことが常態化してきた。なんだったら、自分の方がお供っぽい位置づけかもしれない。どっちがプログラミングをメインで進めているかといえば AI Agent だもんな。ぼくは監修っぽい関わり方になっている。オフライン環境で動く LLM の発展にも期待しているが、ひとまず現状においてはオンラインのものが大活躍している。
直近 15 年間ほどで、インターネットにまったくつながらない状況ってのも減ってきたよね。カフェに入れば無料の Wi-Fi を使えることも本当に増えたと思う。ぼくの生活において、完全にオフラインになる時間ってのはとても少ない。完全にオフラインな状態で手元にコンピュータだけがあったとして、自分はまともにプログラミングできるんだろうか、と思う。試してみるのもおもしろそうだね。
https://gyazo.com/23890540e828d4c957e8489aa8703562
コンピュータは「計算能力」を期待されてつくられた。いま人類がこの計算能力を失ったら、スーパーのレジでのお会計がとても大変になりそう。
コンピュータ同士がインターネットでつながるようになると、まずは「知識へのアクセス」が変容し、続けて「他者のアクセス」の様相も大きく変わった。いま人類がこの接続を失ったら、調べ物も他者との交流もとても大変になるだろう。
「計算能力」と「知識へのアクセス」という両親のもとに生まれてきた LLM や AI Agent は、これまで人類の特権と捉えられてきたような「思考」のプロセスにまで踏み込んできた。今はまだ「新しいもの」として扱われていると思うが、これがもっともっと日常に溶け込んだとき、手放せないものになるよなあ。
プログラミングだけじゃなく、人類の活動の多くが「オンライン前提」になっていきそう。そのうち大規模なネットワーク障害が起きて人類史に残るような大事故として記録されるかもしれないね。